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【春になったら】雛祭りと国際婦人デー、どちらも女性のお祭りだけど…

1.日本で国際婦人デーを定着させるためにはどうしたらいいか

 国際婦人デーが、日本では、普及せず、盛り上がりに欠けているのは、3月3日のイベントである雛祭りと、日にちが近すぎて、かぶってしまうからではないか、とかねてより、嘆いていた先輩がいた。
 いや、そうだろうか?だって、全く違う主旨のイベントなんじゃないの?と心の中で思ったが、そう突っ込むのもどうかと思ったので、それ以上は、話が進まなかった。珍しく?

 Netflixで国際婦人デーのキャンペーンをやるそうだけど、どういうドラマを使ってどんなふうに宣伝するのだろうかに、個人的には注目している。

 そもそも、わたしの周りでは、3月8日が国際婦人デーであるというのも、あまり認知されていないのである。
 中国人やベトナム人の女性の友人に言わせると、そのこと自体にもびっくりしたという。彼女たち曰く、「だって、その日は、主婦は家事なんてしないわよ。若い女性は、恋人から、プレゼントもらう日だし、それなのに、日本では、全然盛り上がらないのね」
 いや、でも、それって国際婦人デーの本来の主旨とは違うのじゃないの?

 なんて、わたしみたいに固いこと言ってるから、日本では、盛り上がらないのかもしれない。思い切って、女性は、ジェンダーによるシャドーワークをしなくていい日としちゃった方がいっそ普及するかもしれない。

2.伝統工芸品である雛人形が支えている雛祭り

 では、3月3日の桃の節句、雛祭りはどうだろうか。
 女の子のお祭り、桃の節句だが、春を迎える季節の行事として、少子化の影響があっても、まだまだ廃れることはないだろう。

 それには、やっぱり、なんといっても、シンボルとしての雛人形の存在は大きいと思うのだ。

 国際婦人デーが盛り上がらないのを嘆いていた先輩も、孫の初節句だからと雛人形選びを張り切っているし、外国人は、雛人形は素晴らしい、子どもに贈るのには、もったいないくらいの美術・芸術品だと称賛している。

 逆に言えば、各地の伝統工芸に逆風が吹いている中、雛人形のお蔭で、日本の人形づくりの技工が続いているともいえる。
 
 わたしも、雛人形には魅力があると思う。可愛いとか、綺麗では、あらわせないくらい、奥が深いものがある。
 うまく説明できないが、人形の持つ魅力、いや魔力に引き付けられてしまうのだ。
 女の子の健やかな成長を願ってという建前だけでなく、この女の子に難が降りかかるなら、どうぞ身代わりになってくださいというような念がこもってるような気もするのだ。
 だから、いくら綺麗でも、お節句が終わったら、片づけたくなる気もわかる気がする。年に1度くらいでちょうどいいのかな。

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松幸 けい
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