起業日記② ラグジュアリーな老人ホームを創るにはどうしたらいいか?
先日、入居金1000万円以上はするという、有料老人ホームに、仕事でお邪魔した。そこで、ある案件について、施設長とお話しすべく、応接室に通された時のことである。何か妙にひっかっかるものを感じた。重厚なインテリアだが、あれ?このソファどっかで見たことが...あるような気がした。
後刻、気になって、確認したが、やっぱり、韓国ドラマ「美しき日々」のイ・ビョンホン扮するミンチョルの家、あのレコード会社の社長宅のソファだった。なんて、偶然なの、こんなことがあるなんて。
「美しき日々」は、「冬のソナタ」の後に、NHKで配信されて、韓流ブームの先駆けのひとつとなったドラマだ。ちょうど、GYAOで無料配信されていたから、なつかしい映像見ながら確認できた。
2001年に韓国で作られ、2003年に日本でも上映された。
「約束」あのメロディを聞くと、懐かしくて、涙がでる。
ところで、実際に座ってみてわかったのだが、この重厚な革張りのソファは、見た目はとても立派だが、クッションが固すぎる。確かに、俳優さんたちが、座った時に全然沈まないものね。携帯電話投げつけたって、へっちゃらな感じ。(この表現わかる人はかなりの韓ドラ通だけど)
これ、どっかの有名なメーカーの定番なのだろうか。だって、20年前のセットとデザイン同じだし、と思って調べたが、どこのメーカーかはわからなかった。
閑話休題。
あのとき、わたしの感じた違和感は、なんだったんだろうと考えてみた。
いわゆる応接セットというのは、社会的な地位とか、経済的な豊かさを、表しているシンボル的な存在なのだと思う。だから、富裕層向けの有料老人ホームでは、豪華なソファを置くのも当然だ。
しかし、何に「豊さ」感じるかというのは、20年前と同じということはないと思う。豊かさを表すシンボルは、時代によって変わるし、デザインだって変わっていくのが当たり前なのだ。それなのに、出来たばかりの施設にもかかわらず、20年前の韓流ドラマの社長宅と同じコンセプトで室らわれているのを見たとき、何か違和感を持ったのだ。
実際,ほかにも、結構お金をかけてるはずなのに、設備外観から、なんか今一つの高級老人ホームは結構ある。
高齢者福祉制度と介護保険制度の持つ問題の根深さについては、ここでは置いとくとしても、新しいものを創るという気合が、まず感じられないのだ。