不惑の韓流女優シリーズ⑨チャン・ナラ~”女子”といわれるのはいくつまで~
オトナ女子って、いったいいくつぐらいの女性のことをいうのだろうか。
やっぱり、「オトナ」とはいえ、「女子」というからには、アラフォーくらいまでなのかなと思ったりもする。
ちなみに、職場で、「女子会をやる」といったら、女性なら、年齢を問わず、管理職以外全員に声をかけないとまずいと思う。若い子だけ集まって、アラフォーには声かけないなんてことは、NGである。そこ大事。
でも、この人がいる限り、「女子」の範囲は自然に上昇していくだろう。
チャン・ナラ 1981年生まれ 40歳
「元祖 妖精」という異名を持つ歌手であり女優。韓国はもとより、中華圏でも人気が高く、「天后」とも言われているとか。
大きな瞳の中に星が光っているような、まるで少女漫画から抜け出したようなビジュアル。「童顔美女」といったら、この人だ。
芸歴20年以上で、しかも早くから全盛期を迎えていたから、同じようなロメコメばかり出ていたのでは、視聴者からあきられてしまうのではないかとも思われた。
とはいっても、成熟した大人の女性の魅力を出すには、若く、幼く見えすぎるとも言われた。
チャン・ナラの場合、若く見えるというより、若さそのものが全面に出てくるような容貌なので。つまり、若さ≒溌溂とした瑞々しさだが、同時に幼さでもあるということなのだ。それは、年齢とともに、成熟さを求められる女優としては、欠点にもなるのだ。
そんな彼女が、30代半ばにして、出演し、大ヒットとなったドラマがこれ、「運命のように君を愛している」
このドラマは、まさに少女漫画の主人公に共通する、これといった取り柄のないように見える女性が、その人間性で、周囲の人間を味方につけ、王子の心をとらえシンデレラになるというものである。もちろん、現代版シンデレラなので、受け身でなく女性の自立も描かれているが、主人公を助けるキャラが複数いて、それがドラマをより面白くしている。
そもそも、シンデレラは、魔法使いがいなければ、シンデレラにはなれない。だから、魔法使いに見つけてもらえることが運命なのである。
そして、魔法使いに見つけてもらいたいという可愛らしい願いを、自身のビジュアルも含めた演技で体現できるのが、チャン・ナラの魅力なのだ。
オトナになりたくない女子、魔法使いに見つけてもらいたい女子のアイコンであったチャン・ナラだが、このドラマ以降、着々と芸域を広げ、ドラマの主演女優賞ももらっている。
そんな彼女の最新作がこれ、「オー・マイ・ベイビー」。
アラフォーなら、そろそろタイム・リミットを意識しなければならなくなる出産について描いたロマンティック・コメディーだ。
しかし、究極の選択をせまられる場面でも、チャン・ナラは、あいかわらず少女のように可愛い。
この可愛らしい女子力で、周囲の人間を魔法使いに変えてしまうのは、さすが、いくつになっても女子でいたい女性のアイコンなのである。
※余談だが、チャン・ナラとチャオ・リーインは、顔は似てると思う。ただし、チャオ・リーインの方がずっと若い。でも、タイプは全然違う気がする。