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はじめての能楽鑑賞は銀座SIXで

銀座SIX地下3階に「観世能楽堂」があるのをはじめて知った。
銀座SIXのロケーションは最高だった。
休憩時は地下2階の「ブルーボトルコーヒー」に行ってもいいしね。

そこで、わたしの人生初となる生の能楽鑑賞をした。

コロナ禍で、昨年は能楽堂閉鎖や公演の中止、延期等で、
能楽関係者も経験のない月日を過ごしたとのこと。
完全な終息へは、まだまだ長い道のりになるだろうと思いつつも、
なんとか、公演までこぎつけたとのこと。

わたしの友人が、かねてより能楽関係者とご縁があったので、
それならばと、ここはひとつ、応援の意味でチケットを購入して、
友人たちといっしょに観に行ったのだった。

本当に何もわからない素人なので、
「寝ちゃったらどうしよう」とかえって緊張してしまった。
しかし、こんな体験ははじめてだった。

能 「誓願寺」 
   狂言 
能 「土蜘蛛」

もちろん、しっかり予習していったが、はじめて観た能楽は
なんというか、とても新鮮で不思議な感じがした。

映画、ドラマなら、ジャンルは問わず、国も問わず、
舞台なら、歌舞伎、新劇、アングラ、ミュージカル、
海外に行ったときは、京劇も、オペラも、
手当たり次第に、観てきたわたしなのに、

なんだろう。よくわからないのだ…
こんなにも、理解出来ないなんて…

そして、それが、なんて、おもしろーいのだろう!!

そうなんだ。これだよ。この感覚。
その昔、背伸びして、小難しい映画や演劇を見始めたとき、
わたしは、なにもわかっちゃいなかった。
そして、わからないことが面白かったんだ。

その感覚を思い出した。

そう、全部わかっちゃうのは、面白くないのだ。

わからないからこそ、面白いのだ。

なんか、ハマりそうな気がする。
今度は、一人でも、観に行くぞと決心したのだった。

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松幸 けい
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