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モモ(読書感想)

書籍の情報

ミヒャエル・エンデ/著
大島かおり/訳
1973年刊
岩波書店

書籍の感想

ミヒャエル・エンデの名作。
主人公の少女モモが、時間泥棒である灰色の男たちから盗まれた時間を取り戻す物語です。
カシオペイアという30分先の未来を予知できる亀が出てきます。カシオペイアは話すことはできません。ただし、甲羅に文字を浮かび上がらせることでコミュニケーションをとることができ、幾度もモモの危機を救います。

現代でもスマホなど、時間泥棒は至る所に存在します。
また、愚痴ばかりこぼす大人もたくさんいます。
子どものように自分が熱中できることがあれば、スマホや愚痴は必要なくなりますよね。
小学生から大人まで楽しめると作品だと思います。
カシオペイアを飼いたいです。

参考になった箇所の引用

276ページ
こうして子供たちは、他のあることを忘れていきました。他のあること、つまり、それは、楽しいと思うこと、夢中になること、夢見ることです。次第に子供たちは、小さな時間貯蓄家といった顔つきになってきました。やれと命じられたことを、いやいやながら、面白くもなさそうに、ふくれっつらでやります。そして自分たちの好きなようにして良いと言われると、今度は何をしたらいいか、全然わからないのです。たった1つだけ子供たちがまだやれたことと言えば、騒ぐことでした。ーーーでも、それはもちろん、朗らかにはしゃぐのではなく、腹立ち紛れの、とげとげしい騒ぎでした。

モモ


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