反社映画「ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル」Hunt for the wilderpeople のネタバレ考察。ヌー解説。
「ヌー」と鳴くからヌー
ヌーの名前の由来の一つ。ホントかは知らない。
単純過ぎだけど、英語名の「wildbeest」も「野生の獣」って単純さ。
「wilder」には「途方に暮れさせる」って使い方がある。
「さまよう けもの」と「さまよう にんげん」って考えれる。
主人公のリッキーは図鑑でヌーを大移動を見て、
「僕達と一緒だ」と言って自分達を「Wilderpeople」と名付けた。
で、映画のタイトルは「hunt for the Wilderpeople」、
「あのヌー人間を狩れ」って意味になる。
何で狩られにゃならんのかってお話。
監督はユーモアな家族がお好き。
監督のタイカワイティティは「ソー・ラブ&サンダー」とか「ジョジョラビット」で有名。
ソー・ラブ&サンダーでソーとラブに血縁関係はないし、
ジョジョラビットでもドイツ人とユダヤ人の家族が生まれる。※1
登場人物の大体が一般的に見て変な奴だ。
今回もその例にもれず、放火魔のデブガキと無学の人殺しが主人公。
そんな二人の社会からの逃避行って言える。
変なのは一般社会になじめない二人をなじんでる奴らが社会に戻そうと追いかける来る所。
はみ出し者の刑務所は人間社会。
福祉局のオバサンの追跡が凄まじい。その原動力なんなの?
もちろんコメディとしての異常さなんだけど、
僕はそこに「世の中ってこうあるべき」って常識を感じる。
「一人の子供も見捨てない」
「いるべき場所に必ず帰す」ってセリフに、
「クソガキは強制する。犯罪者は更生させる」って意思表示。
十分その試みはしたように見える。それでもリッキーは直らない。
高齢のヘクターに今更、社会訓練してどうなるの?
仮に二人を社会に戻しても、どうせ火をつけるか、ケンカして終わりだ。
実際、山小屋で出会ったオッサンと口の利き方でケンカしてるし。
ならどうすればいいのかって言うと、放っておけばいい。
あつまれ、へんじんの森
ブッシュで出会う人々は変なのが多い。
特に顕著なのはブッシュマン。
陰謀論者の変人が「ここには何でもある」と言って一人でひっそり生きてる。
脱出する時、ヘクターが
「バカなことするなよ?」と言われ、
「俺が?」と笑いながら返す。
しないわけない、変人なんだから。
後、放火魔と癇癪持ちに言われたくもないはず。
彼らはヌーの様に歩き続け”ブッシュ”いたどり着いた。
それを引き戻したところで誰も得しない。
別のところに自分の城を立てるしかない。
誰もがアナ雪の様には なれない。
レリゴーで有名なアナ雪。エルサは歌いながら氷の城に住み始める。
結局、ありのままの自分を社会で活かして共生するんだけど、なんでも層うまくはいかない。
シザーハンズもそう。結局、一人の城に戻ってしまう。
人間社会に居場所がないから。
本人が望んでそうしてるのが大事だ。
「ハブってるので一人で生きてます」
現実でも社会になじめない人は多い気がする。
飲み会、年賀状、冠婚葬祭。
何でもいいけど、無理にやらせても場の雰囲気も悪くなるし、本人も楽しくない。僕も行かないし、出さない。
良くはないけど、別にいいでしょ?
let it go.
備忘録
※1
前作のソー・バトルロイヤルで実の姉と対立し、家が崩壊。
仲間のガーディアンズ・オブ・ギャラクシーはそもそもはみ出し者の集まり。