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わたししかいない世界

子供の頃、三面鏡を覗くのがとても好きだった。三面鏡の両翼というか、左右の鏡を肩を組むように引き寄せてそこに頭を突っ込んで、左右を見るととてもとても面白い。
右を向けばずらっと右の奥の奥までずっとずっと終わりなく自分がいて、左を向けばまたそちらにもずらっと果てしなく自分がいる。
どこまでも終わりなく自分がいる。ひたすらひたすら自分。
もしかして、この世の中にはわたししかいないのだろうかと言う錯覚にとらわれる。
いや、本当にわたししかいないのかも。

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