始めたきっかけはほんの偶然のようなアドバイスとの出会い。それから早3年以上、主にTwitterで地味に知られるようになってきた感のある『水彩刀剣』の活動ですが、改めて振り返って今後の事も加えて考えてみようかと思います。 閉じた線のモチーフ 自分で言うとかなり面映いですが、一応画家として水彩画を中心に画業に勤しんでいるわたくしマツヨイですが、美術というものを専門的に学んだという事が皆無の独学の絵描きで、自分の中にあるテーマやシリーズのようなものによって画風はバラバラ、こん
これまで単にずっとTwitterに上げる自分が好きな刀の好きなとこを詰め込んだ画像をメインに『水彩刀剣』を描いてきて、ありがたいことに雑誌で連載もさせて頂けるようになった訳ですが、実はまだ今ひとつコンセプトのようなものが決まっていなかったものでした。 「日本刀を水彩画で描く」それは変わらない事なのですが、それがコンセプトかというとそうではなく、ただの事実の説明な訳ですよね。そこがぼやっとしている事を実は密かに思い悩んだりしていた事もあったのですが、今回少しその方向性が見え
刀剣を絵として描く事を割と日常的にしていると忘れがちな事がいくつかありますが、偶にその事を思い出させてくれる事や、それによって気付かされる事も色々あったりします。 先日の展示の話とそれ以前にあったとある出来事から思った事など。 刀が在るのが普通の世界線とそうでない世界線 先日の展示会で感じた一番大きな身の回りの世界と自分の精神の乖離点、それは「刀剣は普通に存在する」と思っている人の世界線は私を含めてかなり特異な世界線で、その他一般の方々が行きている世界線にはそれがどう
4月17日から25日まで、在所の駅近くにあるコワーキングスペースで、アート仲間5人でグループ展をしまして、私は一昨年の個展で出した絵のグッズくらいしかモノがなかったので「じゃあ刀でもいいですかね(゜ω゜)」と、殆どメインがそちらででもあるかのように『水彩刀剣』をぶっ込んで展示しておりました。 主に平日と日曜に終日在廊して、時々来られるお客様に仲間の展示作品を紹介しつつ自分の展示の事についてもお話したりしていたのですが、この一週間ちょっとで感じた事が色々とあったので記してお
拙宅の最初の一振りである脇差、号・白雨(しらさめ)を買った時のお話は以前の記事にも書きましたが、今日はその時と今を考えてみようというお話です。↓以前の記事 話題のきっかけはこちら↓です 理想の姿は突然に 上記の記事でも書きましたが、偶々三日間滞在出来た東京の最終日に、偶々フォロワーさんから「大刀剣市行かないんですか?」の一言に乗せられて←「え~~? 行けるかなぁ」と言いながら行き着いた会場で出会ってしまったから、が理由といえば理由ですね。 本当に出会いは突然でした。
刀の勉強を始めると、大体の書籍で出てくる伝法や刀工の並びが時代を追ったタテ方向で、それがみっちりバラバラに詰まってくるから焦点分かんない! ってなる事、結構多いと思うんです。姿の変遷も時代順で覚えないといけませんしね。 ヨコの~史は、特定の時代や時期を区切ってその世界を一気に輪切り! 同じ時期、時代に別の場所で何が起こっていたか、何と何が同じ時代の事だったのか、前後の時代と関係してくるのか……などを見るのに便利な方法です。 前回使い損ねた画像↑ こんな感じの見方です
刀の勉強、そう思って始めると大体は書籍からの入りになると思います。 その刀剣関係の書籍ですが、大方のものが所謂『五箇伝』や時代による姿の変遷から入って、割と唐突に個別の刀工に行く事が多い気がします。 これはそこに横軸の視点を入れてみようというお話です。 ヨコの○○史とは そもそも『ヨコの~史』という表現に馴染みがありませんね。 これは個人的に大学受験の時に世界史で知った方法で、かなりお世話になった面白くて理解も早い見方の一つです。 ヨコがあるからにはタテもあるので
あなたの刀は何処から? 私は銘から! 皆さんそれぞれ、刀に転ぶきっかけって色々ありますよね。地元で展示会をしていた、漫画で出てきた、小説読んでたら好きな登場人物が使ってた、ゲームやってたらハマった、家に元々あった……まぁ最後のは稀有な例かもしれませんが、入り口は色々で全然構わないと思います。 そんな私にも刀好きの中の時代のようなものがありまして、そもそもの馴れ初めから途中のアツアツ期などがございまして現在に至る訳で……馴れ初めでも思い出してみようかなと思った次第です。
刀剣ブームが騒がれるようになって久しいですが、そんな中ひっそりと刀を買っている人間が居たりします。そう、アラフォー女が唐突に……私がうっかり刀を持つ事になった話です。 あの日東京は雨でした 2019年の事だったので一昨年の事になります。 2020年があまりに早く過ぎていったので一年が挟まった感覚がありませんでしたが、気がつけば一年以上が経っていたようです。 一昨年の秋、元々いつか御守刀を注文打ちで打って貰おうと思っていた所に、現代刀匠である水木良光刀匠( @yosi