しまむら「バースデイ」の炎上を合気道で考える
しまむらが通販サイトのバースデイで現代美術家の加賀美健とのコラボ商品を発表して炎上し、一瞬で販売中止になった。
子供向けの上着や靴下に「パパはいつも寝てる」とか「パパは全然面倒みてくれない」といった文言が書かれているものがあったのが原因らしい。
ヤフーニュース曰く「父親へのステレオタイプによる性差別を助長している」のだという。
ちなみに加賀美健氏の作風というのはそもそもこんな感じではある。
現代美術的なやり方というのは、直接的にいうと問題になりそうなものをアートによってちょっとズラしてメッセージにする。
ただ、結局はこういったものは受け取る人の余裕みたいなものが必要で、日々まったく余裕のない生活をしている人は「額面通りに受け取ってはいけない言葉」を額面通りに受け取ってしまうというわけだ。
転換して伝える
現代アート的なやり方というのもある意味では合気道的ではある。
こうしたやり方は合気道の転換にも通じると思うし、例え悪意のメッセージでも額面通り受け取らずに利用するのが合気道の考え方だ。
今回の件に関して言えば「子供向け」だったことも原因のひとつで、誰でも着れるサイズの服であればここまで炎上しなかった気がする。
くたびれたオッサンが「パパは全然面倒みてくれない」と書いてあるシャツを着ててもそれは炎上するほどのものではないだろう。
結局はメッセージは伝え方次第で変わる。
ステレオタイプの利用法
例えばこの服の使い方がママが買うと想定されていたとすれば、それは子供の衣服は女が買うもの、という「母親へのステレオタイプによる性差別」にもなってしまう。
けど、実際の使い方はパパが面白がって買って子供に着せたっていいわけだし、ママがいつも子供の面倒を見るパパへのネタとして子供に着せたっていい。
単なる表面的な言葉は使い方次第で裏の意味を伝えることもできる。
何かのメッセージを単に悪意と感じることは誰でもできるけれど、合気道をやるならそれをこちらの力へと転換できるように考えてみるのもいいかも知れない。
そんなわけで、合気道やらない?