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20250122 エコーチェンバーに陥らない方法

 トランプさんのこととかフジテレビのこととかでなんというか世の中が激しく動いているな~と感じます。こうした時はSNSなどから情報を得て自分の態度を固めていくと思いますが、やはりエコーチェンバーが起きている人をよく見るなあと感じます。
 エコーチェンバーを避ける方法としては自分と意見が違う人もフォローするなどの具体的な手段が指摘されることが多いですが、それだと「ほら!私の嫌いなAはまた私と反対な意見を書いている!やはり私の意見は正義!」となってしまってエコーチェンバーを強化することにつながってしまうと思います。
私が思うエコーチェンバーを避ける方法は「意見の相違を見るときの次元数を増やす」ことで、基本的には0とか1次元でみずにせめて2次元でみようということになります。以下、0~2次元までで具体的に説明してみます。

〇0次元の場合:×と〇、正解不正解

 数学では0次元とは大きさを持たない点を意味するようですが、ここでは「0,1」、「YES,NO」、「敵,味方」、「正解,不正解」のような2分法をメインとする名義尺度的な比較としたいと思います。
 ある意見とそれと違う意見を二分法的に考えると、やはり「どっちが正解」「どっちは不正解」と白黒つけたくなってしまうので、自分の意見は正解であり自分と違う意見は不正解であると結論づけたくなると思います。自分の意見が正解である根拠として「自分と同じ意見を正解であると主張する人を多く集める」ことこそがエコーチェンバーなのですから、二分法的な0次元で思考するとエコーチェンバーになるのは当たり前だと思います。

〇1次元の場合:点数の高低、優劣

 1次元の場合は大きさを持つと思いますので、点数化や数直線上の位置づけを行うと思います。自分の意見は80点だけどそれと違う意見は40点、だから私の意見の方が正しい可能性が高いとする比較でしょうか。これも結局その点数の高低で勝ち負けが一意に決まってしまいますので、点数に差がないという結果以外の場合は0次元での比較と同じ結果に陥るだけだと思います。

〇2次元の場合:平面でみることで布置を考える

 2次元でみるとそれぞれの意見は「方向性の違い」としてとらえられ、どちらが正解とかどちらが間違っているというのは言いにくくなると思います。
 しかしそうした2次元でみることのメリットを得るためには、2つの軸が90度で交わっていて幅広い分布を可能としているときであって、ほぼ同じ報告の軸をいくら足して次元を増やしても意味がないと思います。
 具体的な例を出すと、ラーメンについてどっちの店がおいしいと思うかについての意見を比較するときに「塩分」と「油分」とかの2軸を設定するとそこそこいろんなラーメンを広くまんべんなく分布させられて比較がしやすくなると思います。
 しかし「濃厚」「コク」とかの2軸を設定すると、その2軸には結構関係が強いので、結局「こってり-あっさり」の1軸でみているのと変わらないことに終わることも多いと思います。
 そういう意味では、自分の意見とそれと違う意見を比較するとき、その2つの意見を両極端において、それと直行する軸を設定して俯瞰するようにできるようにするのがエコーチェンバーを避けるためには必須の能力になると思います。また、さらに言えば、自分の意見とそれと違う意見を1つの軸の両極端に置くのではなく、対角線の両極端に布置するような2軸を設定できるような力があれば、さらにエコーチェンバーから脱却できるのだろうなあと思います。

 なんか書いてみて別にこれはエコーチェンバーに限らず「1面的な見方」ではなく「多面的な見方」をするための方法全般を書いただけに過ぎないことに気づきましたが、まあでもこうした視点を維持しておくのはさまざまな場面で必要だろうと思いましたのであげることにしました。

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