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〇20250218 学会の選挙 続報
先日,心理学の学会の代議員の選挙の投票率の低さについて書きました。
その後無料のChatGPTでもwebページからいろんな学会の投票率を調べてまとめる作業をしてもらえたので,その結果を追加しておりますがやはり心理学の学会の投票率の低さにびっくりしました。
で,今回はどうなるのかなあと思っていたのですが,締め切り1週間前で数%だった投票率が締め切り2,3日前になってどうなったかというと約3%増えただけでおそらく前回の最終投票率を大きく割ってしまうと思います。
もともと低い投票率ですが今回さらに下がってしまいそうな理由を考えてみたいと思います。
他の分野の学会ではどうなのか知りませんが,心理学の学会の代議員の選挙って「会員名簿から好きな人を選んでその名前を教えてね。その際,全般3名と共に,地区から1名,分野別で1名選んでね」というかなり自由度が高い投票方法を取っているところが多いと思います。
そして心理学の学会は結構人数が多く,数千人規模の学会がいっぱいあるので,投票時には「数千人から数人選ぶ」ことが求められますが,それはかなり回答に負担のかかる行為と思えます。
それこそ,ひと学年に数千人いる大手大学で「代議員を選ぶので全学部から3人,各学部で1人自由に選んでください」と学生にお願いしたら学生はすごく困るだろうしその選挙結果を整理するのは大変だと思いますが,それと同じことが求められているのだなあと。
そういうことに配慮して,この度の選挙では「推薦リスト」という,会員から自由に募って「代議員に推薦したい人のリストを募集して公開する」という取り組みがなされました。これだと普通の国や自治体などの選挙のように各党からの立候補者がいて,その人をいいと思えばその人の名前を書いて出せばいい…投票にかかる負担がさがるからきっと投票率もあがるはず!という想定だったのかもと。
しかし,おそらくですがこの「推薦リスト」の提示が行われたことで,「この人たちが当選する人なのだな」という意識になり,「当選する人が決まっているなら私がわざわざ投票する必要はないよね」となってしまって投票行動に結びつかなかったのかなと思います。「投票への使命感」みたいなものが減少してしまった感じなのかなと。
あとは,みなで「お昼何食べに行く?」という話になった時に,「〇〇はどう?」って最初に言ってくれた人がいたら,よほどその選択肢が嫌でない限り他の選択肢を出す気がなくなるのと同じ心理かなあと。
今回のこの学会の選挙の動向は心理学的に結構面白い現象だと思うので選挙管理委員の方などがまとめてくださると面白そうですが,もしかりにそれを論文化して投稿する場合,自身の学会に自身のの学会の委員会が書いた自身の学会の出来事に関する論文を投稿出来たりするのかなあと。また,これを『選挙学会』に投稿するとしたら,学会の委員会が他の学会に投稿することになるのかあと。まあでも別に変な事ではないしそういう感じの学会の交流も面白そうだなあと。