20241205！ 怒れ！垂水区民！
神戸市は天然の良港を得ることと引き換えに坂道の多い街です。そのため「駅徒歩10分」とか書かれていたら一般的には「歩いてもいいか」と思う距離だと思いますが，その10分が北に向かう場合は無茶苦茶な坂を登る必要があり，正直歩けるものではありません。
今日本をお騒がせしている兵庫県庁は標高16mくらいで元町駅からは10分以内で歩けますが結構しんどい思いをしますし，新幹線に乗るために新神戸駅まで歩こうかと思うと標高35ｍ程度なので荷物があると嫌だなあとなります。異人館などのある北野町などは標高50mとか70mとかあるので歩いて登るのはかなり厳しいです。
そういう状況なので，神戸市民はバスを使うことが多いと思います。
ここでせめてもの福音だと思っていたのが，「普通区」の設定で，主に市街地で230円で乗れる区間ですが，定期券を買った場合「普通区はどこでも何回でも乗れる」ということになります。
そのため，自宅も職場も神戸市内にあり，それぞれ最寄駅からバスに乗る場合は，「自宅－自宅最寄り駅」の往復の460円と「職場－最寄り駅」の往復460円で1日にかかるバス代は920円になりますが，それを「普通区定期券1枚」ですませることができます。
2024年12月5日現在，通勤の1か月定期は10350円なので，11日くらい通勤すると元がとれる計算になります。
神戸市内だと全部そんなもんだろうと思っていたのですが，最近垂水駅や舞子駅のバスを調べるとそのあたりは山陽バスしか走っておらず，神戸市バスは走っていないことに気づきました。
まあでも神戸市バスの路線図のPDFに「共用区」と書かれているから神戸市バスの定期券が使えるのかな…と思うとそういうわけではなくて，「山陽バス共用区－市バス普通区連絡定期券」というものがあり，それだと通勤で「15530円」になるようです。
山陽バスの定期券はエリア１で「10350円」なので，神戸市バスと2枚買うと20700円になるのでそれより割引がきくのはありがたいと思います。乗るのは山陽バスで，路線の維持は山陽バスがしているのだから別料金を払うのも当たり前だと思います。
しかし，他の区では電車の駅からのバス便の整備を神戸市の予算を使って神戸市バスで整備しているのに，垂水区に関しては山陽バスとそれに運賃をはらう区民のお金でバスを整備していることになり，市の予算を垂水区には使っていないことになると思います。こういう状況に対して，垂水区の垂水駅や舞子駅にお住いの区民の方々は不満を感じていないのかなあと。
私は神戸市バスと山陽バスの歴史を全く知っていないのでものすごく勘違いをしている可能性もありますし，おそらく阪急バスしか走っておらずかつ普通区の恩恵も得られない神戸市北区の方がもっとお怒りのような気もしますが，神戸市バスの普通区定期券で山陽バス共用区も乗れるようになったらいいのにな～と思った次第です。
ちなみにCiNiiで「山陽バス」を調べると以下の1件のみ発見できました。
【書誌情報】
宇野克巳 2013 全港湾山陽バス分会 年間休日増求めてストライキ. 科学的社会主義, 186, 66 – 74.