
20230323 祭と著作権
ChatGPTなどでAIブームがさらに加速化した気がします。そしてその流れの中で、「自分の著作物を学習させたくない。」という動きもまたみられるようになってきたなと思います。特に、ChatGPTの前にAIによるイラストの作成がすごく流行った際に、ある絵師の絵を複数枚学習させることでその絵師が描いたような絵を生成するAIが紹介されたときに、そうした反応が強く出たような気がします。
「メロディーは有限」と複数の音楽関係の人が言っているのを耳にした記憶があり、音楽に関しては「似てしまうこと」は避けられないという共通認識がありそうですが、絵やイラストに関しては、トレパクやデザインの流用などで炎上することが多いことより、翻って「オリジナリティが存在している。」という気持ちを持たれている人が多いのではと思っております。
では、研究はどうなのかな?と。これはもう分野によっていろいろで、「世界で最初の発見者」になることを血眼になって追及している分野もあったりするでしょうが、心理学に関していえば「~については最初に研究したのは私!」みたいな競争はそれほどないような気がします。
また、メタ分析などが盛んにおこなわれていますが、「それにデータを使うな!」と主張されることはあまりないと思います。なんというか「巨人の肩の上に立つ」のをよしとする考えの方が主流のような気がします。
そして祭に関しても、著作権的な考えはあまりないものが多いのかなあと思っています。博多祇園山笠も、毎回初出時に「博多祇園」とつけて書くように、いろんな地に似たような山笠が存在し、北海道の芦別にも山笠があるはずです。
では、著作権というか、「真似を許さない。」「真似した祭をパクりだと非難する」系の祭って何かあるのかなあと。本家争いや元祖争いをしている祭って何かあるのかなあと。
そんなことを考えてみましたが、今のところ思いつきません。確か記憶では以前山間部の祭の継承に関して、「だれもが自分の地域の踊りを最高と思っている」「効率化などのために他の地域の踊りと同じにされるとかであればもう継承する必要はない。」という考えがあったと思うので、それが近いといえば近いのかなあと。
まあでも「ない」の証明が難しいのは確かであり、今後祭に関する知識が増えていけば、真似を許さない著作権的な祭がみつかるかもしれないなあと。そのほか、例えば山笠などで「他の山笠との対抗意識」などがあったりしないかなどについては今後また調べてみたいと思います。