日本で最も美しい村!五島列島 小値賀島1泊2日サイクリングの旅。美しいだけじゃないイケてる島だった
今日は、今年の夏に行ったサイクリング旅について書きたいと思う。 私は、日本の初夏の緑のにおいがたまらなく好きだ。
新緑のなかを、風を切って自転車を走らせたら、絶対に気持ちいいに決まってる! さっそく、「福岡から1泊2日」「自転車で移動できる」「自然を感じることができる場所」を条件にGoogleで検索してみる。 そこで出てきたのが、長崎 五島列島の小値賀島(おぢかじま)だった。
調べてみると、博多港からフェリー太古で4時間半。懐かしい日本の原風景が残る「日本で最も美しい村」にも選ばれた島なのだそう。 「ここに決めた!」とすぐにチケットを取り、ふらっと一人旅に行ってきた。そんな、小値賀島サイクリング旅で見つけた観光スポットとルートをご紹介する。
フェリー太古で博多港から4時間半
博多港からのフェリーは23:45発。WEBから予約可能。寝台の個室を予約していたので快適に過ごすことができた。問題なのは、4:40amに起床し降りなければならないということ。でないとこのフェリーは五島列島の福江島まで行ってしまう。飛行機と違ってうかうか寝ていられない。ということで、熟睡することは出来なかった。
小値賀港ターミナル内には無料の仮眠室があり、到着後に2時間ほど仮眠をとることにした。予約不要で、5~6名が寝られるスペースがある。
おぢかアイランドツーリズムで自転車レンタル。コンシェルジュがお出迎え
朝7時頃、小値賀港ターミナル内にある「おぢかアイランドツーリズム協会(6:30~18:00)」で電動自転車を借り、荷物を預けて島めぐりをスタート。
私は、事前に「おぢかアイランドツーリズム協会」にメールで問い合わせをしており、島旅コンシェルジュの方から、小値賀島を存分に楽しめるような民泊やアクティビティプランの提案をいただけた。
今回は民泊ではなく、ご紹介いただいた民宿リストから宿を予約。サイクリングマップをいただき個人でサイクリングを楽しむことにした。
朝ごはんは"こじこじぱん"のふっくらツナぱん
電動自転車に乗り、まずは朝ごはんの調達にこじこじぱんへ向かう。朝6時半からオープンしている。パンとコーヒー牛乳を買い出発。
まずは斑島(まだらじま)の方に向かう。道は複雑ではないので、サイクリングマップをざっくり頭に入れ、Google mapで位置情報を確認しながら進む。途中に看板もあるので、迷うことはないだろう。坂が多いので、電動自転車にしておいて良かった。
エメラルドグリーンの海が望める、斑大橋
斑大橋から見た海。エメラルドグリーンが美しい!!!!
ポットホール(玉石甌穴) に向かうため、斑島を半時計周りに1周する。多分時計回りが正解だったかな。ポットホール近くのベンチで海を眺めながらパンを食す。早起きだし、天気も良いし、海もきれいで、パンもおいしい!最高に気持ちのよい朝食だ!
大自然に圧倒!五両ダキ
本島に戻り、お次は五両ダキへ向かう。平日だからなのか観光客は誰もいない!柵があり、侵入禁止かと思いきや、開けて中に入り、標識に従い進んでいくと五両ダキ!ちょっとこれは写真では表現できない美しさ。
見渡す限り、牛と草原と海が広がる長崎鼻
草原と海に牛が放牧されている長崎鼻。見渡す限り草原と海!そして人懐っこい牛たち。
きれなビーチ 柿の浜海水浴場
島の中一番きれいと言われているビーチ、柿の浜海水浴場。透明度がやばい。もう石垣島とかパラオとか行かなくて良いかもしれない。
姫の松原
「日本の名松百選」や「日本街路樹百景」にも選ばれた名所。全長450mの姫の松原。松のアーチのなかを自転車でゆっくり走る。木漏れ日がキラキラと降り注いで気持ちいい。
地ノ神島神社
鳥居の先に海が一望できる地ノ神島神社。
お昼は KONNE Lunch&Cafe
島の観光スポットをほぼ網羅しても、まだお昼過ぎだ。電動自転車でかなりじっくり楽しんでも、6時間ほどで小値賀島は見て回れるのではないだろうか。
お昼はKONNE Lunch&Cafeで、おにぎり定食とノンアルビールをいただく。ランチを終えたあと、電動自転車を返却しに、小値賀港ターミナル内にあるおぢかアイランドツーリズムに戻る。預けていた荷物を受け取り本日の宿へ徒歩で向かう。徒歩10分程度。
宿泊先は島宿 御縁
民泊だと誰かとコミュニケーションを取らないといけなかったり、気を使ってしまうことがある。今回は一人でゆっくりしたかったので選んだお宿 島宿 御縁。1泊2食付き(夜と朝)のプラン。お部屋にはユニットバスあり。とてもきれいな施設で、観光客だけでなく、出張者の方も何名が利用されていた。
絶景サンセットツアー
島宿 御縁主催のアクティビティ、サンセットツアーに参加してきた。島宿のスタッフさんが時期に合わせて一番サンセットがきれいに見える場所をチョイスし、車で連れていってくれるというツアー。
参加者は私と、東京からいらしたご夫婦の3名。私が行った5月上旬(GW明け)は、長崎鼻がベストサンセットスポットということで、長崎鼻に連れて行っていただいた。昼間とは違う光景。この日は天気がめちゃくちゃ良くて。最後まできれいに沈む夕日を拝むことができた。
お隣にあるスナックで1杯だけのはずが、、
サンセットツアーから戻り宿で夕食をいただく。チェックインの際に「食後に遊びに来なさいよ~」と言われていたので、お隣にあるスナック、メロディーボックスで1杯だけ。と思っていたのだが、華金なので、島の人たちが集まってくるわくるわ。
島で働いている方たち、島に戻ってきた方たち、若者から80代の方たちまで、仲間に入れてきただきカウンターでわいわいご一緒させていただいた。島には高校まであり、建設業など仕事もあるので、島で働く若者も結構いるようだ。
宿にも島にも20代の若者が多く、祖父母の住んでいる九州の島と全然雰囲気が違う。なぜこんなにも若者が集まるのか聞いてみたところ、おてつだびというサービスを利用して来ているとのこと。
これはお手伝いをしながら知らない土地を旅をするという趣旨のサービスで「休学中で、1ヵ月ここで働かせてもらいながら島で暮らしているんです」という大学生や「次の転職先が見つかるまで少し休憩で」とキャリアブレクで来ている方もいた。
しっぽり1杯だけ飲んで帰ろうと思っていたのに、気付けば島のみなさまとがっつり交流させていただき、お隣のおじさまのボトルまでいただき、楽しい時間を過ごしたのであった。なんやかんやで旅先での現地の方との交流は楽しい。
昔ながらのナポリタンが有名なギャラリー喫茶 "田登瑠"
翌朝、ゆっくり起き朝食を食べチェックアウト。お昼のフェリーまで時間があるので、再び電動自転車を借り島めぐり。もう見たいところは見尽くしたので、ただひたすらに風を切ってあてもなく走る。最高!
そして、ちょっと早めのランチでギャラリー喫茶 田登瑠へ。昔ながらの喫茶店がたまらない!昔ながらのナポリタンがうますぎる。マスターが丁寧に入れてくれたコーヒーも美味しい。
ここには小値賀島に関するさまざまな書籍も置いてある。都会から移住してきた方たちのインタビュー記事、農業留学や移住制度の説明資料なども置いてあり、お茶しながら情報収集もできる。
フェリー太古で小値賀港から博多港へ
翌日からフェリーのドック入り(船舶検査や整備、補修)で、しばらくフェリーが運休になるからなのか?お客さんが少なく、一般席で快適に過ごすことができた。夕方に無事博多港に到着。
小値賀島ってイケイケな島なんじゃないか
人口は約2,100人で、全体の平均年齢は58歳。
日本の多くの田舎と同様に、過疎化と高齢化が進んでいる。しかし、そんな中でも小値賀島は「おてつだび」を通じて若者を積極的に呼び込み、農業留学や中学生の島留学といった制度や助成金が充実している。さらに、移住者のインタビューを特集した情報雑誌も作成している。
小値賀島は「おぢかアイランドツーリズム」で観光にも力を入れており、民泊を積極的に受け入れることで、島民が外部とのコミュニケーションを図る努力をしているのが印象的だった。
また、島めぐりをしている最中、動画を熱心に撮影するおばあちゃんに出会い、「何をしているんですか?」と聞いたところ、「YouTubeを撮ってるのよー!」と颯爽と返事が返ってきた。小値賀島、エネルギッシュなイケてる島なんじゃない?
次回、小値賀島を訪れるときは、ひとり旅ではなく、みんなでわいわい古民家に宿泊し、釣りを楽しんだり、島のおばあちゃんたちと一緒に島料理を作るクッキングアクティビティを満喫したいと思っている。