7月、テッド・チャンから女帝、嘘をつくこと

あっという間に7月も半ばだ。仕事復帰してから時間が経つのが早くてびっくりする。短い出勤時間だけど本を読むことにしたら、意外と読めて、3月から読み続けていたテッド・チャンの息吹をやっと読み終わって、気になってた女帝 小池百合子も読み終わった。女帝 小池百合子 とにかくものすごく面白くって、展開も早いから二駅乗ってる間にちょっと読む分が面白くって、毎回、はー面白かったーと電車を降りてたんだけど、終わりに近づくにつれて、つまり今現在に近づくので、笑えなくなってくる。いくつか繰り返し語られることの一つに、過去を書き換えてしまうというのがあって、それがジョージ・オーウェルの1984みたいで怖かった。言ったことの記録が映像にも残っていることを言っていませんで通してしまうのは、もっと問題視されていいんじゃないか。カイロ大学を首席で卒業したというのも、そういう肩書きだったことも私は知らなかったけど、もうそんなことどっちでもいいじゃないか、という人もいるかもしれないけど、そうやってうやむやにして、そういうことになっていることになって、しまうと、正直に生きている人のほうが肩身が狭くなってしまう。玲子さんの話を聞いているうちに、石井さんはそう思ったんじゃないかな、それで小池さんに対して腹が立っている感じが、本の終わりに近づくにつれて滲み出てくるようだった。些細な嘘とかズルとか誤魔化しとか、してしまうけど、それが周囲を巻き込み大きくなってしまって、今さら後に引けなくなってしまって、いるのだろうか、それは悪夢のような人生だと思うなぁ。正直に生きてうまくいってない人よりも、ズルをしてもうまくいっている人の方がなんとなくいいじゃない、みたいな風潮があるような、感じはやだなぁ。

職場の人が38度以上の熱が出たと言って帰っていった。東京の感染者が280人を超えたと発表があった日だった。私は、なんとなく、仮病じゃないかなぁと思ってしまったけど、そう思ってしまったのは私も仮病を使いがちだからで、全く疑ってない人を羨ましいなと思った。

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