松本夏弥 | Kaya Matsumoto

不動産テック企業WealthParkのデザイナー

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最近の記事

アートワールドの生態学『現代アートとは何か』を読んで

「アートがミニマルになるほど、説明がマキシマムになる」批評家のヒルトン・クレイマーが1960年代に言った。大抵の場合、そのマキシマムな解説さえ、あまり役には立たない。なんといっても、アートを理解するには教養というものが必要らしい。 しかし、作品の価値なら値札に書いてあるのでは?値札なら私にも読める。例えば、アンディ・ウォーホルの《Shot Sage Blue Marilyn》(1964)はクリスティーズ・ニューヨークにて250億円で落札された。価格というものは、世界共通の評価

    • 二項対立に抗う、『中動態の世界』を読んで

      意思がある能動態と、意思のない受動態 「言語の多様性は記号や音声の多様性ではなく、世界認識の多様性である」と言ったのは19世紀ドイツの言語学者、ヴィルヘルム・フォン・フンボルトだが、サピア=ウォーフの仮説を付け加えるまでもなく、言語はわれわれの世界観の形成に関与してきたし、同時に、人々の日々のコミュニケーションが言語を変化させてきた。ゆえに、言語の歴史を紐解くと、世界認識の歴史が見えてくる。 言語はまた、常に哲学にとって主要な問題であり続けた。フランスの言語学者エミール

      • WealthPark研究所のブランド・アイデンティティが出来るまで

        こんにちは、恵比寿のプロプテック企業、WealthParkでデザイナーをやっている松本です。 今月、全社定例会でWealthPark研究所のブランディングプロジェクトについて発表したところ、ロゴやシンボルの背景にある意味とか設計のコンセプトみたいな部分について、他業種の方からもいろいろコメントだったり、興味を持ってもらえたので、改めてnoteに書き起こしたいと思います。 投資の扉、WealthPark研究所とは はじめに、今回我々デザインチームがブランディングを担当させて