『死体で遊ぶな大人たち』倉知淳著より「それを情死と呼ぶべきか」読了
遅くなりました!
私の好きな『死体と遊ぶな子供たち』は
映画ですが、そのタイトルに似ていて、
つい購入(映画はゾンビものです)
読みやすいので
サクッと読めそうなのですが、
本を掛け持ちしたり、
諸事情でコンスタントに読めない為、
こちらについては読めた短編から順に
読書感想文を書く事にしました
今回は第三夜として
「それを情死と呼ぶべきか」
〈死者が生者を殺した〉
密室心中の真相は?
そして内表紙の裏書はありません
今回分も、ゾンビものではありません
死体で遊んで…はないんですけどね
とある定年直後の元新聞記者が、ひょんな事から人気動画配信で未解決事件を語る事になります
まだ若かりし頃の彼は先輩ととある心中(?)事件を調査しますが、遅々として解決しない事件でした
そのうち本人は部署移動してつい最近まで事件を忘れていました
何と言っても40年前の事件です、当時の情報を少しずつ思い返し頭がクリアになっていきますが、本当に未解決だったのか分かりません
それにしても不可解なのが、心中と警察は報道陣に説明しているにも関わらず、二人の死にタイムラグがあり、あたかも先に死んだ男側がゾンビかの様に生き返って女側を殺した?となっていた所です
そこで語り部は様々な情報を探します
が…尻切れ状態な事が分かります
とうとう彼は元先輩を訪ね、真相を聞こうとしますが、何と、
「解決した」と言われます
そして「自分で解いてみろ」とも言われるのです…
動画配信者、カメラ担当、語り部、
そしてゲスト二人で動画を撮っています
この動画は「解決解答はコメントへ」、そういう企画物ですが、思わぬ方向に…
前置きはここまでにしておきますか
この動画の主旨から外れますが、今回は何と解決しちゃいます、ゲストが
今回もさりげなく、理路整然と、です
なので、死体と遊んではないです
本当に、よくこう帰納するなぁと感心しました
推理は足し算より引き算が良い、
これがヒントです
なお、40年前の事で真相は、その時の当事者の気持ちは分からないです、当然
でもそれしかないやん、と思える推理でしたながら面白かったです
重なり合って死んだ男女、でも関係性が分からなかった語り部は、頭をパシンと叩かれた気分ではないでしょうかね
そこが笑えますよ
タイトルが既に答えに近いのですが、
「?」と思ってるうちに辿り着くので、それはそれで面白いと私は思いました
…ちょっと正直言うと、自分で解決したかったですけどね
これも面白いので、読んでみ
では次回はラスト、
本のタイトルである
「死体で遊ぶな大人たち」です