石けり入れの作成〜手首を回す動作を引き出す教材〜
手による外界への探索の土台となる手首を回す動作を引き出す教材です。
詳しくはこちら。
程よい大きさと重さのある石けりと吸い込まれるように入っていく溝が心地よい教材です。作り方はいたってシンプルですが、くれぐれも手を切らないように注意して下さい。
今回は、彫刻刀やホットカッターなど、いろいろな切り方を試した中でもっとも簡単だった方法をお伝えします。
■ 材料
・石けり
→ なかなか売っていないのでネットで買うのが良いかもしれません。
→こちらはスーパーで買いました。蓋部の素材固いこと、蓋の縁が少し高くなっている(蓋の内と外の明確な手がかりになり探索時に石けりが外へ滑り落ちることを防ぐ)ことを満たせば他のものでも大丈夫です。サイズは、写真のものと同じぐらいのものが良いです。柔らかい素材は、加工しやすく便利です。しかし、グニャッという感じがして心地よくありません。教材からのフィードバックを質の高いものにするためには加工が多少大変でも、固い素材が良いです。
■ 道具
・きり
・切り出しナイフ
・糸鋸
→写真のものはピンエンドの刃用の糸鋸ですがですが、これだと窓抜きなどの時に大きな穴が必要になり不便です。今回の作業はストレートエンドの刃用の糸鋸がオススメです。
■ 作り方
・石けりのサイズを測ります。幅50mm、厚さ1.3mm程度です。
・蓋を外しマーキングしていきます。長さ50mm、厚み15mmぐらいでセンターを基準にマーキングし、曲線で結びます。
・石けりをあててみてサイズをチェック。
・両端にキリで糸鋸の刃を通すための穴をあけます。刃が通る程度にテーパーリーマで穴を広げます。
・糸鋸で曲線の頂点のところまで切っていきます。バイスなどで固定した方が安全で楽に切れます。
・刃を抜いて、反対側の穴に通して頂点のところまで切って抜きます。
・石けりを入れてみると、引っかかります。
・切り出しナイフで削りながら調整します。手を切らないように注意して下さい。
・無事通りました!ここまでの作業は、電動ドリル、電動糸鋸がある方はそちらを使った方が早いです。
・切り口を、空研ぎ紙やすり#150、#500番の順にかけていきツルツルにします。
・完成です!!!
・試してみます。石けりが吸い込まれるように入っていきます!!!
・厚紙で型紙を作っておくと量産するときに楽ですし、より綺麗にできるかもしれません。目の形の溝は、石けりの形に合っていているので大雑把な向き合わせでも吸い込まれていく感覚を心地よく味わうことができます。次の段階として、下のような平行線の溝も用意するといいかもしれません。よりシビアに向きを合わせないと入らないバージョンです。
・以上、石けり入れでした。くれぐれも手を切らないように気をつけて作成して下さい。
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