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【随想】 「戦争と兵士」の話

 戦争・紛争のニュースが絶え間無く流れている。
 「戦略」の名のもとに、無差別攻撃が平然とおこなわれる。瓦礫と化した街を逃げ惑う人たち。いつの時代も戦争の犠牲となるのは、弱い立場の人たちダ。だから、人を攻撃する者は“悪魔”である。血に飢えた“けだもの”である──そんな情報が世界に伝えられる。
 だが、待てよ。侵攻する側の兵士すべてが無慈悲な人殺しなのだろうか?
 最近、「兵士は何を思いながら敵(と思われる人たち)に銃を向けているのか」に思いを巡らせるようになった。
 きっと兵士たちにも愛する家族はいるだろう。
 戦場での活躍は出世となり、出世は愛する家族の生活の向上に繋がる──そう信じて、銃の引き金をひいているのではないか。チャップリンも銭形警部も言っているではないか。「1人を殺せば犯罪者だが、100万人殺せば英雄だ」と。
 兵士たちは家族の生活を背負って、戦地に臨んでいるに違いない。

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