【雑短歌】「末世」を詠む一首
兎にも角にも、この世は物騒になりにけり。
その主要因は、世界の大国の“駄々っ子”振りにある。
国際社会において、武力のある大国は無法行為をしないという前提があった──と思われる。だからこそ、国連に“常任理事国”なんてモンが置かれているんだろう。
しかし、今世紀になり、その大前提(=「大国は悪さしない」)が何の根拠も無い“幻影”に過ぎなかったコトが判明した。
大国だって──否、大国だからこそ無法を犯す。武力にモノをいわせて。一旦、無法に暴走し出したら、大国は核を沢山持ってるから、小国では手に負えない。堪り兼ねて小国が抗議でもしようものなら、逆に「核を射つゾ、お前らいいのか!」と威嚇してくる。被害の小国を核を使わせた“共犯者”に仕立て上げようとする。姑息じゃ。
金持ちは喧嘩をしないが、核持ちは喧嘩を売りつける。
それじゃ、ナントカに刃物。独裁者に核兵器。泣く子と地頭にゃ勝てはせぬ。
国際社会の何処に正義は存在るのか。勝てば官軍。正義とは武力、武力とは“核武装”を意味するのか。
そんな世の中を憂いて詠む一首。
正論も武力持たずば通らぬ末世
無理に通さば核で嚇され