【雑詩】 闇を蹴ちらせ

　総裁選の結果が
　ニュースで流れた
　僕は暗い気持ちで
　リモコンの『切』を押す　
　何かが変わるのか　
　何かに変わるのか
　すべては茶番である
　期待は裏切りに塗まみれ
　やがて失望に変質する

　ある野球の監督が言っていた
「チームには自己犠牲の
　できる選手が必要だ」と
　ランナーを進めるため
　送りバンドのできる選手が
　自己犠牲なら
　一発が欲しいときに
　フルスイングのできる選手も
　また自己犠牲である

　はたして　この国のために
　己の身を削る程の覚悟を
　持ち合わせている為政者は
　如何ほど居るというのか

　この国に害を成すものは
　見苦しきものにするのは
　漆黒の闇に蠢く
　旧態依然の発条ぜんまい仕掛けの
　機巧からくり人形たち
　今日も賊どもの私欲が弾く
　算盤の音ねが
　闇の中から響いている

　闇を蹴ちらせ　
　光を遮る闇を蹴ちらせ
　すべてを害悪を
　白日の下もとに暴き出せ
　闇を蹴ちらせ
　誰がこの闇を蹴ちらせるのか
　闇を蹴ちらせ
　この国を光で照らせ
　闇を蹴ちらせ