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アメリカ🇺🇸Tax Returnのやり方

アメリカ在住のNaok!です
僕は2022にアメリカの大学院を卒業後、現地で就職し、今後もアメリカに残って生活していこうと考えています。

アメリカで生活する上で避けて通れないのがTax Return。アメリカでは毎年4月15日ごろにTax Retunの〆切がやって来ます。この記事ではアメリカでのTax Returnの概要と、どんなツール・手段を使ってTax Returnの書類を完成させれば良いのかを初めての方でもなるべく分かりやすいように紹介します!

Tax Returnの締切日
4月15日が月〜木曜の場合は4月15日(月〜木)
4月15日が日曜の場合は4月17日(火)
4月15日が金曜か土曜の場合は4月18日(月or火)
となるそうです。

とりあえず4/15と思っておけば問題ないですね。

例えば今年の場合は、2024年4月15日(月)までに前年の2023年分の書類をまとめて政府と自分が働いていた州に提出しなければなりません。

Disclaimer (免責事項)
この記事は2024年の3月に書かれました。最新の情報は記事内の関連リンクページやそれぞれの機関のサイトをご覧下さい。また、記事はBest of my knowledgeで書かれていますが、詳細はご自身で確かめた上でTax Returnを進めてください。

もし有益な情報などがありましたら是非コメントにてお伝えください!

Tax Returnとは

Tax Return (タックスリターン)は日本語だと確定申告に対応するようです。(日本国内の会社でサラリーマンとして働いていると、税金の手続きは会社がほとんどやってくれるらしいですが、)アメリカでは毎年自分で書類を手配して、提出しなければなりません。

毎年1~2月頃になると自分が働いている会社や、その他の収入源からW-2 formや1099 formなどといったTax Returnに必要な書類が登録してある住所(住んでる家)に送られてきます。その書類に基づいてTax Returnの為の書類を作成し、提出、そして返金という流れになります。

Tax Returnの嬉しい事

Tax Returnはその名の通り、払い過ぎた税金(Tax)が自分の元に返ってくる(Return)ようにする手続きと言えます。

アメリカの会社で働いていると、普通は給料が2週に1回支給されますが、その時に会社が自動で所得税(Income Tax)を差し引いた額を振り込んでくれます。

アメリカの会社は所得税を差し引く際に、必要よりも少し多く引くことが多いです。というのも、(昇給や転勤等で給料が上がったり、その他の要因で税率が大きくなった場合に)後から「ごめん、払っちゃった給料ちょっと返して」となるよりは、少し余分に引いといて、後から引き過ぎた分を返す方が都合が良いからです。

もちろん年収や住んでいる週にもよりますが、多くの人は書類手続きを済ませた後に、数百(~数千)ドル程度のリターンが毎年あります。

返金は銀行振込が主流だと思いますが、チェックとして受け取ることも出来たはずです。

Tax Returnの嫌な事

まず第一に、外注するにしても自分でやるにしても、何らかの手続き・作業を自分でやらなければいけないため、面倒です。収入がどんなにシンプル(例えば未婚で一つの会社からしか収入が無い等)でも、多かれ少なかれめんどくさいです。

また、Tax Returnは逆に言うと十分に払っていなかった税金(Tax)が自分が政府や各州に返す(Return)手続きとも捉えられます。

家賃収入・投資・その他の副収入がある人や自営業の人等は、収入を受けっとた時に十分に所得税を払っていなかった場合は、このTax Returnをする際に税金を払うことになります。

税金を払う場合はオンラインでcredit cardやdebit cardを使って払ったり、銀行振込で支払えます。チェックで払ったり、IRS(下記)や各州の機関に行けば現金でも払える様ですが、その分手間があるので主流では無いかと思います。

Tax Returnは誰に関係あるの?

ほぼ全員です。バイト等で収入を得ている人はもちろん、例えば留学生で且つ所得・収入が無かった場合も何らかの書類を準備する必要がある可能性が高いです。

僕がコロラド大学に留学で在籍していた1年目は、バイトなど何もせず収入はありませんでした。それなのに(そこまで複雑では無いものの)書類は準備する必要があったのを覚えています。

留学2年目には学内でバイトを始めたので、少しですが収入がありました。

Federal TaxとState Tax

所得税にはFederal Income Tax(連邦所得税)とState Income Tax(州所得税)があります。そのため、それぞれのTax用に書類を準備しなければいけません。

IRSとは

IRS (Internal Revenue Service)とは連邦税の管理・徴収を司る機関で、Tax Returnの書類もここに提出します。連邦税の返金(Refund)や支払いもここで行います。

逆に、それぞれの州の州税はそれぞれの州の機関が管理・徴収を司っています。

State Income Tax (州所得税)が無い州
アメリカ50州中、以下の9州には州所得税がありません。
Alaska, Florida, Nevada, New Hampshire, South Dakota, Tennessee, Texas, Washington, and Wyoming
なので、同じ年収でもこれらの州では手取り額が多くなりますね。羨ましい。

もしこれらの州からの収入がある場合は、State Income Tax Returnについてはご自身でお調べ下さい!

ネバダ州はラスベガスのカジノがある関係で州所得税が無いといった話を聞いた事があります。

もし、1つの州でのみ所得があった場合はFederalとStateの1つずつ手続きをすればよく、もし転職・引っ越しなどで複数の州から収入があった場合はその数の分のState Income Tax Returnをしなければなりません。

僕は2022年の途中でコロラドからミネソタに引っ越したのですが、その年の分は2つの州でTax Returnをしました。

大学を卒業して就職のタイミングで引っ越しました。

ここからが本題

ここからはどういった手段・ツール・リソースを用いてTax Returnの手続きをすれば良いのか紹介します。

全部自力でやる?

全部一から自力でやるのは多分難しいです。ちゃんと書類を読み込んで知識をつけたら、もしかしたら可能かもしれませんが、大変だと思います。ただでさえ言語の壁があるのに。自分でやるのでお金はかかりませんが、時間がかかると思います。時は金なり。

僕はもちろんTax expertでは無いので、自力でのやり方は分かりませんし、職場や知人に話を聞く限りでは、皆さん以下のいずれかの方法でやっている様です。

Tax Softwareを駆使する

手元にある書類(W-2や1099 form等)を元に、Tax Softwarを使ってパソコンから自分で書類を作るというのが、最も一般的かつ安価な手法だと思います。

Tax Softwarの示す手順に従って、自分の手元にある書類の情報を入力していくと、ソフトウェアが勝手に必要なフォーマットにまとめてくれます。

ソフトウェアが作ってくれた書類をオンライン・または郵送で提出することにより手続きが完了します。

税金に支払いが必要な場合はソフトウェアの指示に従ってcredit cardやdebit card、銀行振込やチェックで支払います。返金される場合は銀行口座などの必要情報を入力すれば、後日IRS・各州から書類が受理された後に入金されます。

職場や知人に話を聞いた感じ、やはりTax Softwareを使ってTax Returnをやるのが最も一般的な様です。

必要書類が手元に揃った上で、数時間あれば手続きが完了すると思います。

ただし収入が複雑な場合はこの手法が上手くいかない事もあります
Tax Softwareはこれ以外にも沢山ある様です

王道のTax Software

TurboTaxTaxActなどはよく耳にするTax Softwareです。また以下で登場するH&R BlockもSoftwareでのTax Returnもサポートしてる様です(Referral Link20%割引になるみたいです)。

多くのソフトウェアは、シンプルな収入の場合には無料で使える様ですが、副収入がある場合等は$50〜100程度がかかります。

州が増えるごとに追加料金がかかったり、収入の条件によって値段が違うのでご自身に合ったものを選んでください。

TaxActの料金表の例

ただし、これらのソフトウェアは基本的にアメリカ国籍・永住権(グリーンカード)保持者等・Resident Alienが対象で、大部分の留学生・OPT中の人などのNon-Resident Alienの人は使えない可能性が高いです。

自分はResident AlienかNon-Resident Alienか
これはかなりややこしく、説明しきれないのでこれらの記事等を参考にして下さい。
Tax Tips for Resident and Non-Resident Aliens (TurboTax)
米国税務の基礎、米国居住者の判定 (CDH)

例えば僕のような留学生は、アメリカに来てから5年以内の場合はNon-Resident Alienと区別されるはずです。

実際に物理的にアメリカに住んでるのにNon-Residentと区別されるのでややこしいですよね。

留学生・Non-Resident AlienならSprintaxか。

留学生としてアメリカに滞在している方は、Sprintaxというソフトウェアを使う事になる可能性が高いと思います。

Non-Resident Alienの場合には1040NRまたは8843 formを作成しなければならず、そういった書類は一般的に人気のあるTax Softwareが対応していない様です。しかしこのSprintaxというソフトウェアならそれらの書類作成に対応しているため、Non-Resident Alienでも使えます!僕も去年まではSprintaxを使っていました。

また、留学生・OPT中の人の場合は自分の留学先の大学がSprintaxのDiscount Codeを持っている事があるので、学校のISSS(International Student and Scholar Service)などの留学生対応窓口に聞いてみて下さい。僕の所属していたコロラド大学でも毎年留学生向けにディスカウントコードが送られて来ました。

Non-Resident Alienなら払わなくて良い税金がある
もしもNon-Resident Alienであるなら、Medicare Tax(退職後の健康保険の為の税金)とSocial Security Tax(年金の為の税金)は払わなくて良いはずです。

これは、例えばNon-Resident Alienの人が母国に帰国した場合は、払っても意味がない(将来払った分の恩恵を受けられない)からだと思います。

留学生に慣れている会社は最初からちゃんと対処してくれるので良いですが、そうでない場合は勝手にMedicare TaxとSocial Security Tax引かれてしまう可能性があるので、人事(HR)の人に相談しましょう。

入社直後の給料が入る前に自分の上司などに伝えて対応してもらうのがベストですが、払ってしまった(勝手に引き落とされてしまった)後でも、ちゃんと問い合わせれば返金されるはずなので大丈夫です。

僕もOPTで働き始めて1年目の最初の方は勝手に引かれていたのでHRに問い合わせました。

Tax Expert・専門家に頼む

Tax Software使っても上手く出来ない場合や、収入が複雑でTax Softwareが使えない場合等はTax Returnに詳しい(それを生業とした)人に頼む事になると思います。

個人・個別事務所のTax Advisor

Certified Public Account (CPA)Tax AttorneyなどのTaxに精通した個人や会計事務所にお願いすると、複雑な内容でもかなり安心してTax Returnをできると思います。

学校や職場の知人・家族で既にそういった個人・個別事務所のTax Advisorを利用した事がある人がいれば、オススメの場所を教えてもらうと良いと思います。

<注>
Tax Returnは州によって制度や書類が違うので、オンラインで他の州にいる個人・個別事務所にお願いするよりは、自分の身の回りで、直接会って話をできる場所を探すと良いです。

ウェブサイトやGoogle MapでReviewを見て場所を決めたり。

しかし、専門家というだけあって費用もTax Softwareの倍以上はかかってしまうと思います。おそらく相場は数百ドル〜千ドル程だと思います。実際に利用する前に料金表を見たり、見積もり(quote)を出してもらうと良いと思います。

僕はNon-Resident Alienなので、上記の様に2022年まではSprintax (Tax Software)を使ってました。しかし、2023年からCredit Card Referralなど収入が複雑になり、Sprintaxでは対応できない書類作成が必要になりました。

2023年のTax Returnのために、日本語でアメリカのTax Returnをgoogle検索して出てきた会計事務所(日本語対応している場所)の一つから見積もりをもらったのですが、なんと$1,300かかると伝えられました。

同様に検索して出てきた日本語対応の会計事務所も表示されてる金額から計算して、おそらく$1,200位かかりそうでした。知人に聞いた所、収入が複雑な場合はその位かかる事もある様ですが、普通はもっと安く済ませられる様です。おそらく日本語対応というのも高い要因かと思います。

チェーン店のTax Preparer・H&R Blockなど

流石、税金がアメリカいる人々の頭を悩ませているだけあって、Tax Returnをやってくれるチェーン店も存在します。チェーン店のH&R Blockでは、実際にオフィスに訪れて専門の人と一緒に書類作成を進めていきます。

このオプションは価格帯的にはTax Softwareと個人・個別事務所のTax Advisorの中間で、相場は$100~$500だと思います。もちろん実際の人とやるので、込み入った状況も説明してTax Returnに反映させてくれます。

ソフトウェアでやるよりは費用がかかりますが、収入が複雑で不安な場合は、こう言った場所でやる事によって確実に正しいTax Returnができて、且つ場合によっては節税にもなるので、価値はあると思います(個人・個別事務所にお願いするのも同様)。

H&R Blockの料金表の一部

同僚や知人に聞いたりする中で、H&R Blockはかなりリーズナブルに対応してくれる事が分かり、Google Mapでのレビューも多く評価も高かったので、実際に利用しました!

H&R Blockを利用してみた感想
Tax Returnの〆切まで1か月以上ある状態で、予約は数日後に簡単に取れました。土曜でもやっているようで、土曜の14時に予約し、当日オフィスに行くと既に数人待っていました。

オフィスにTax Preparerが何人かいて、それぞれの人が1時間ごとに1人予約を受けている様でした。僕の予約時間になっても前の人が終わらず、20分くらい待ち、案内されました。Tax Returnの作成前に僕の書類を見て手数料が合計でいくらぐらい掛かるか見積もりを出してくれました。結果的に払った手数料は見積もりと大体同じでした。

僕の書類準備は複雑な為、1時間では終わらず、次のお客さんとそのまた次のお客さんも来ていたので、その2人を先に終わらせるという事でした。前の2人が終わったのが17:30前で、僕の書類準備は最終的に18:30過ぎまでかかりました。

僕の対応してくれたのが、アフリカ系アメリカ人のおば(あ)ちゃんで、アクセントが強くて何言ってるか分かりづらいし、タイピングとかが遅くて自分が数字の入力とかを手伝ってあげたいくらいでした。その日オフィスに居たのはアメリカ人のおば(あ)ちゃんで、常に体勢が左に傾いてましたが、結構ちゃんと客を捌いてました。受付のアフリカ系アメリカ人お姉さんも結構緩い感じで、自分はDMVにいるんじゃないかと感じたくらいです。(映画ズートピアのDMV(免許センターみたいな所)参照🦥)

僕は待ち時間も入れて4時間半もかかると思って無かった(自分の書類にかかった時間は2時間ちょい位)ので次の予定を入れていたし、少しフラストレーションが溜まっていましたが、働いている人達も忙しいようでしたし、僕はパソコンを持って行っていて待ち時間は自分のYouTubeの動画編集をして時間を潰していたので、特に文句を言う程でもありませんでした。ちなみにその日来てた他のお客さん達は大体1時間前後で終わってました。

書類作成が終わった後、IRSとMinnesota Stateへの書類の提出はH&R Blockがオンラインで自動でやってくれました。作成書類のコピーを全て受け取り、最終的にはそのおばちゃんにYouTubeのチャンネルを聞かれて、チャンネル登録をしてくれました。最初の見積もりの段階ではおそらく不要と伝えていたのですが、おばちゃんの感じとかから色々と不安だったので、Protection Bundle(もし不備とかがあった場合は全部保証してくれる)を追加で$55払いましたが、$40のPeace of Mindというやつだけでも良かった気がしますし、なんならそれも要らなかったかもしれません。

驚く事に、その日の夜の内にH&R Blockからtextとemailで書類がIRSとMinnesota Stateからacceptされたと連絡が来ました。受け取ったコピーに目を通しましたが、おばちゃんの動向とは裏腹に書類は確かにちゃんとできていました。

手続き費用は$500弱Protectionも入れて$540でした。高いですが、上記の会計事務所の見積もりよりは遥かに安く、自分ではどうしょうも出来ない事なので、快く払いました。

H&R Blockのまとめ
結果的に満足。初めての経験だったので不安だったが、来年からは気軽にお願いできる。値段もacceptable。
自分が当たった人は癖が強かったが、それは本当に対応する人によりけり。(もう1人いた人はもっとちゃんとしてそうだった。)逆にあんな感じの人でもちゃんと手続きはできていたので、普通はもっとマシなはず。

是非、利用する前にGoogle MapでReviewなどを見てみて下さい。

このリンク(▶︎http://referrals.hrblock.com/3S3ZQ6M)からH&R Blockで2023のTax Returnの予約をするとDiscountが受けられる様なので、もしH&R Blockに行くという方は使ってみて下さい!

ソフトウェアを使う場合でも割引がある様です

最後に

Tax Returnは面倒ですが、費用を抑えたいなら、自分の収入状況に合わせてツール・手段を決めると良いでしょう。

1. もし使えるならTax Software (Non-Resident AlienならSprintax)
2. それが無理なくらい複雑ならチェーン店のTax Prepare
3. それでも無理・個人事業主等 or 良い人を知ってるなら個人・個別事務所

という感じでしょうか。

面倒ですが複数見積もりを取って比べられるとベストですね。

Tax Returnは締め切りが毎年4月15日頃なので、必要な書類が揃ったらなるべく早く終わらせたいですね!

もし何か参考になることがあったら是非コメントで教えてください!


アメリカのクレジットカード事情についてかなり詳しく書いています👇どんなカードをどんな順番で作ったら良いのか、知りたい方は是非ご覧下さい💳

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Naok! Matsui 🇺🇸/ 松井 直輝
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