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機械など稼働率とメンテナンスの考え方

最近、注目を集めるスマート農業ですが、収穫ロボットや設備関連部分に対して様々なアプローチがされています。

ロボットや機械などは稼働率という視点が重要だとMD-Farmでは考えています。
極端な事例ですが、稲作のコンバインなどは数百万円するのに、年に稼働するのは1回の秋だけで、それも1週間から10日ほどしか使用しないのが一般的だと思います。
ピーマンなどを自動収穫するロボットもその稼働率は数ヶ月で、年の半分は使用できません。

MD-Farmでは、まずは一年中、安定して実が収穫できる環境を構築しようという試みをしました。つまり年間を通して、いつでも収穫物が実っている。収穫するロボットが一年間、休みなく稼働し続けられる栽培環境を整えたのです。
これにより、ロボットの稼働率が大幅に上がり、前述のロボットのコストを日割りすると、驚くほど経済合理性が高くなりました。

またロボットは夜中でも自動で動いてくれるので、夜間帯に収穫をし、その朝には出荷できる、つまり一年中、安定して“朝採り”イチゴが出荷できる体制を作り出すことに成功しました。

またメンテナンスという部分は、今までの植物工場ではおろそかにされてきた部分だと感じています。
容易に水を循環させることによって、そのパイプの清掃や管理コストが大幅に上がっていたのです。
MD-Farmでは、水を循環させることによる設備コスト、メンテナンスコストが膨大になることを避けるために、必要な水を適切に給水するシステムにしています。
これにより、そもそもイチゴに与える水を最小限にできただけでなく、“排水”という概念がなく、排水設備等が必要なくなったのです。
当然、メンテナンスするものがなくなったので、この部分のメンテナンスは存在しません。
また同様に、イチゴは病気に弱く、その予防や治癒のために農薬を使用するのが一般的です。MD-Farmでは、この農薬散布の手間とコストをカットしたいと考え、一切、病気が発生しない栽培方法を確立しました。実証栽培の青果も5年以上、一切の病害虫を発生させませんでした。
これにより、不可能と言われていた完全無農薬のイチゴを実現させました。

MD-Farmは機械など稼働率とメンテナンスの考え方について、世界最先端な試みをしており、更にそれを実用化レベルにまで落とし込んでいます。

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松田祐樹@MD-Farm
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