世界的に注目が集まるイチゴの植物工場:200億円以上の投資が飛び交う巨大市場
現在、世界中でイチゴの植物工場に対する注目が集まっています。
国内外のスタートアップに対して、巨額の資金が投入され、またイチゴの市場の大きさも認識されつつあります。
最近、大きなニュースになったのは、孫さんのソフトバンクグループの投資ファンド「ビジョン・ファンド」が出資するPlentyというスタートアップが中東でイチゴ供給するプロジェクトをプレスリリースしました。
Plentyは、累計で9億ドル(1$=150円で1350億)以上の資金調達を完了したとされ、植物工場関連のスタートアップでは最大です。
今回のPlentyの動きのひとつに、中東エリアだけでなく、アメリカ東海岸のバージニア州で工場建設を年内にスタートさせる予定です。
アメリカ東海岸となると、既に工場を稼働させているOishii Farmとの競争になる部分も考えられます。
Plentyは世界最大のベリー会社Driscoll's(https://www.driscolls.com/)と提携していますので、彼らの既存の販路も活用できるのも大きな強みになるかと思います。
PlentyとOishii Farmの栽培システムを見てみると面白い違いに気づきます。
Plentyは、提携先であるDriscoll'sの栽培技術がベースになっているのが判ります。つまり、露地栽培、四季なりイチゴ品種がベースとなっています。
一方、Oishii Farmは日本の施設園芸と一季なりイチゴがベースとなっており基本的なアプローチ方法に差異が見られる印象です。
一般的に四季なりイチゴは一季なりイチゴよりも固くて酸っぱいという評価があるのですが、実をいうとこれはある程度改善できる栽培方法があり、
MD-Farmでは、その栽培方法を既に実証済みで、四季なりイチゴを相当程度、甘くすることを可能にしています。
MD-Farm的視点で見ると、Plenty及びOishii Farm共に、栽培技術的には第1世代から1.5世代と考えます(MD-Farmは3世代)。
表題にあるように、イチゴの植物工場への注目が世界的に大きくなることはよいことで、盛り上がって行ってほしいと切に願っています。
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