最終的な価値を上げる作物とは…
植物工場では、一般的にフリルレタスなどの葉物が生産されます。
栽培の難しさという点では、その対極にあるのがイチゴです。
葉物は、リレー栽培で全国のどこかで新鮮で美味しいものが露地栽培されています。例えば北海道や長野の高地、九州などそれぞれの場所でシーズンに合わせて栽培されており、この露地栽培の葉物の価格が大きな影響を持っています。
葉物を使った料理などは、特に葉物が主役なわけではなく、あくまで脇役でしかないため、何かしらの葉物を使ったとしてもその料理の単価を上げることは基本的にありません。
それとは対象的にパフェなどでイチゴを使用すると単価を上げても積極的に選択される要因になります。
つまり最終的な料理という商品の単価を上げ、かつより多くの注文を得られやすい環境ができます。
葉物では、イチゴと同じような消費者への訴求性は低いのが一般的です。
葉物の高付加価値かということで、低カリウムレタスというのも一時期流行りました。腎臓に問題を抱えるなどのカリウム摂取を考えなければならない人にレタスを楽しんでもらって、かつ高付加価値つまり高い値段で買ってもらおうというのが目的でした。
シャックとした歯ごたえにこだわらなければ、お湯にくぐらすと葉物のカリウム値は下げれますし、カリウム値を気にして生野菜を摂取したいという人は一定の地域に一定数の需要があるわけではないので、スーパーなどでの販売に向かないと弱点があります。
通販という方法も取られましたが、葉物は体積と重さの関係で、送料が高く感じることと、発送作業に多くのコストが掛かるという弱点も露見しています。
病院等で効率的に使用してもらおうという動きもありましたが、そもそも病院食に使うにはコスト面での折り合いが難しいです。
生産の部分だけに着目しすぎて、流通や発送作業、生産される作物の持つ商品価値などをしっかりと把握することが疎かになっている印象です。
MD-Farmでは、生産だけでなく、流通及び商品価値など川上から川下まで一貫してコントロールするトータルソリューションを前提に、栽培システムを構築しています。