リモートトラストいう概念

国内で39の県が緊急事態宣言が解除され、

3月、4月と「非日常」だったリモートワークも、気づけば「日常」へと変化しました。

もちろん、依然の日常に戻りたいと思う一方で、人間という生き物は、急に「非日常」という状況下に置かれても、順応できる生き物なんだなと、だから生き延びられているのだなと感じました。

さて、リモート時代に本格的に突入し、各業界、各分野で新しい概念が生まれ、

また今までの概念は、OSが急にアップデートされたかのように変わりました。

・時間の使い方
・企業価値の尺度
・オフィスの在り方
・マネジメントの在り方
・ミーティングの在り方
・ビジネスチャンスの創出
・産業の在り方と存在意義

挙げれば切りがないので、今回は

オンライン時代の信頼構築=「リモートトラスト」

という考え方について書いてみたいと思います。


<物理的に変わること>

言うまでもないですが、間違いなく今後は、直接訪問して打ち合わせをする、という機会は減少します。もちろん”サービスを紹介する側”としては、直接伺って提案したい、と考えるのは当然のことです。

ただ、この2ヵ月で、今までのような「直接対面して提案すること」に対する希少性の尺度が一気に反転しました。

すると何が起きるのか?

物理的に新しい人や会社に頼るよりも、今までお願いしていた人や会社に頼ることが多くなります。

結果として、新規営業やリプレイス営業の難易度は上がり、逆を言うと今のVIP顧客に対して手厚くフォローできれば、リプレイスされづらい競合構造をつくる手厚くフォローできれば、リプレイスされづらい競合構造をつくることができます。

この構造変化は、我々の業界だけに起きることでなく、各業界でラディカルな構図変革を引き起こしています。

過去の既得損益に胡坐をかいていた企業は一気に窮地に立たされ、一方で追い風になる会社もたくさんあります。(特に新興の会社/スタートアップ等)

医療制度や行政の仕組みは大きく変化し、間違いなくオンライン選挙の導入についても、10年は早まったと個人的に感じています。

話しが少しそれたので元に戻します。


<価値のものさし>

「対面の価値」、要は直接会う時間が、今まで以上に貴重な機会になる。

それはイコール、多忙な経営者や決裁者と直接会うこともないままに、仕事がスタートするケースが増えるという事を意味します。

そうなるとどうなるか?

分かりやすいところでいうと、初めての仕事を任せられる場合、

・任せられる業務範囲
・発注単価と契約期間

これらが下がり、期間は短縮されます。

また今までは対面でお会いした際に感じられていた、その人の人柄や雰囲気、話している絶妙な間など、”なんとなく”信頼される要素要因が一気に失わらるため、これからは、

『直接会わなくても信頼関係をつくるための努力』

が、今ままで以上に重要になります。

そこで最後に、今後大事にしていくべきことを記して終わりたいと思います。

<これから重視されること>

ここでは、個人、部署に分けて書きたいと思います。

1)個人
これから個人レベルで重宝される人材になるためには、以下の3つが差別化になると思います。

①気遣い力
・相手に対する「気遣い力」の価値は一段と増します。
・今まで現場でできていたことを、そのままオンラインに置き換えることは難しくなるので、一度トレースして置き換える必要があります。
・今回のようなことを書くと、どうしても社外に目が向きがちですが、まずは「社内」から実践しましょう
 →事前のagenda出し、議事録、タイムキーパー等々
・社内でできないことは社外でできないので気遣いレベルの高い人でありましょう

②情報収集力/発信力
・リモートになると、雑談で話す時間が減少し、自ら情報を取りに行く癖、習慣、スキルを身につけないと、一気に情弱側に回ります
・物理的に時間ができたので、テレビやSNSを見る時間も増えたかもしれませが、収集した情報をそのまま鵜呑みにせず、咀嚼して自分の仮説を持てる習慣をつくれると、ここは強くなります。
・またリモート時代は、1人1人の動きも見えづらくなるため、今まで以上に「結果」が重要になります。
・その「結果」に加え、しっかり自身の動きや成果を発信していかないと、その価値は半減します。
・既に日報などで部署共有はしていると思いますが、「1日の動き」等のつまらないテンプレレベルではなく、『今日のTOPIX!』のようなテンションで、どんどん発信&アピールしていった方が絶対に得です

※その他、オンラインMTG等のTipsはネットなどにたくさんあるので、個人やチームで集めて、どんどん取り入れていってみてください。

2)部門

①情報の流通量を挙げる
・1つの部署をとっても、ミッションは様々だったり、チームに分かれていたりと、今まで見えていた動きが見えづらくなります。
・逆を言うと、素敵な仕組みや新しい取り組み等、ポジティブな情報の部門間共有も少なくなります
・岡目八目になることも往々にあると思うので、マネージャーレイヤーなどでの連携強化や、ラフな情報共有
 =「ラジェンダ(経営メンバーで使っている造語)」
 などをどんどん取り入れることで、部門内、部門間の情報量を上げていきましょう。

②コンテンツメーカーになる
・リモートトラストになると、「個人の名前」の仕事が一気に増えます。
・またその人が一言で分かるコンテンツを有している人は、圧倒的に有利です。
・本を何冊も出しているから●●に詳しい、セミナーを週1でやっているから●●に詳しい、Instagram・Twitter・noteのフォロワーが●万人いるから、●●については語れます、など。
・これは今後、基本はオンライン面談になるであろう人材領域(転職etc)においても、価値が上がります
・それぞれの部署で、個人がミッションを設定し、自らがコンテンツホルダーになることができれば、その部署自体の価値も一気に加速します


などなど、今日はリモートトラストの概念について書いてみました。

また今後も、オンライン時代の概念の変化を少しずつ書いていきたいと思います。


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