幽霊のような人
2023年7月7日(金)🌖18.9 🌞4:31-19:00
24:小暑 72:温風至(あつかぜいたる)
夏至の頃も終わり、とうとう日没も早くなり始めてしまった。
七夕だけれどひとりお留守番中。
「クルマの練習は間をあけないこと」という鉄則を信じ、毎回吐きそうになりながら、カーシェアで練習している。走行時間はものの15分、その前に乗ってから車中でゼエゼエいうのに15分。
そんなこんなでなかなか更新できなかった。
先日は同乗ありながら、羽田あたりまで走り、羽田神社で茅の輪をくぐってきた。
家でヨガをやっていて、ふと思い出したことがある。以前通っていたヨガスタジオで、幽霊みたいな人を見た。
痩せ型で小綺麗な女性だったと思う。すべてのポーズが、びっくりするほど心ここにあらずだった。
手先にも足先にも神経が届くということがまるでなく、軽く曲がってぶらぶらしている。なんとなく言われるがままに手をぷらーと伸ばし、目線も定まらない。
インストラクターも触れてはいけないもののようにスルーしていたようだ。
そのまま75分のクラスを終えた様は、むしろ見事だった。
彼女に何があったのか。いつもああなのか。何より、何を思ってヨガを始めたのか。
あの状態を改善したくて始めたのか。それとも、それとは関係なく、今はああなっているのか。とても興味深かった。
あんなふうでも人は社会で生きていけるのか。それとも、何かが起こると人はあそこまで見た目にわかるような異変が起きるのか。
彼女はそのまま無表情で着替えを済ませ、どこにも寄らず真っ直ぐに、しかしヨロヨロと幽霊のように駅までの道を歩いて行くのが見えた。
私も瞬間的にああなることはあるかもしれないが、持続するのはすごい。逆に身体が凝らなくて健康なのもしれない。
先日、3COINSでヘアゴムが何本か入ったものを買った。店員さんはそれを、5センチ四方くらいの小さなビニール袋に入れようとしたので、私はあわてて「袋いいです」と断った。
あの幽霊のような人だったら、店員さんがヘアゴムをわざわざ袋に入れるのを、なんとなくずっと眺めているのだろうな、などと思った。