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幻想的な稜線と絶品ランチ〜赤城山〜

とにかく初心者向けといわれるところはいろいろのぼってみたい。
暇さえあれば山を調べ、ルートを探り、さらに季節にあわせて山のぼり計画はどんどん進んでいく。

比較的標高が高くても、初心者がのぼれる山はいくつかある。
その中から、今回はアクセスしやすく稜線が綺麗とうわさの赤城山を選んだ。
赤城山とは、群馬県のほぼ中央に位置し、標高1,828mの黒檜山(くろびさん)を主峰に、駒ケ岳、地蔵岳、荒山、鍋割山、鈴ヶ岳、長七郎山の複合火山を総称した呼び名だそう。
山に囲まれた湖「大沼(おの)」は火山によってできたカルデラ湖で、他にも小沼(この)や覚満淵湿原など見どころがたくさんある。
また、赤城山は榛名山・妙義山とともに上毛三山のひとつで、群馬県のシンボルとして親しまれている。
日本百名山、関東百名山、黒檜山と地蔵岳は花の百名山でもあるそうで、人気の高い山だ。

ー ルート

6月下旬。
黒檜山登山口からのぼり、駒ヶ岳登山口に下山する一般的なルートを選択。
私は下山で膝を痛めやすいので、基本的にのぼりを急登、下りにゆるやかルートを選ぶようにしている。
今回は車で向かったので、登山のスタートは登山口ではなく駐車場から。
おのこ駐車場から黒檜山登山口までは県道を20分ほど歩く。大沼を眺めながら進む気持ちのよい道だった。
のぼり始めから急登なので、ちょうどよい足ならしになった。

登山ルート

ー アクセス

<電車の場合>
関越交通のバスが前橋駅からでている。
夏ダイヤと冬ダイヤがあり(4〜11月と11〜4月で変わる)、土日祝は赤城山ビジターセンターまで直通だが、平日は富士見温泉で乗り換えが必要。

私がのぼった日は平日だったので、時刻表を調べたらうちを始発に乗っても乗り換えがうまくいかずお昼ごろ登山口に着く予定だったので、電車はあきらめ車で向かうことにした。

<車の場合>
関越自動車道を利用し、東京から2時間ほど。
駐車場はたくさんあるが、私が今回停めたのはおのこ駐車場。100台ほど停められる大きな駐車場で
・のぼりの黒檜山登山口、下山の駒ヶ岳登山口の間に位置する
・トイレがある
という理由からここに停めることにした。
黒檜山登山口、駒ヶ岳登山口いずれの登山口近くに駐車場はあるが、トイレがない。(登山口近くの駐車場は30〜40台程度)

駒ヶ岳登山口付近の駐車場マップ

ー 黒檜山へののぼり

今回はソロではなく、友人と一緒の山行。
自宅を朝5時にでて、途中で友人と合流し8時前におのこ駐車場に到着。
お手洗いを済ませ、少し肌寒かったが長袖1枚でスタート!!

「初めから急登」と聞いていた通り、最初から大きな石がお目見えする。

黒檜山登山口

最初の10分くらいをすぎるとゆるやかな道もあり、覚悟していたほどではないなと余裕をみせる。

ゆるやかな道もあり

ふと大沼がみえた。
美しい。てっぺんへの期待が高まる。

大沼の青が濃い
いきなりぐっとのぼる大きな石も!

ゴロゴロした石が多く八ヶ岳ほどの岩のぼりではないが、石をつかんでのぼるので手袋はあったほうがいいと思った。

石の道は好き

すると赤い小さな花をつけた木の前で、ベテランな雰囲気の女性二人組が足をとめていた。
「この花の木は何ですか?」と聞いてみると、「ベニドウダン」という説。
帰ってから調べてみたら、赤い花のドウダンはベニドウダンとベニサラサドウダンの二つがあり、調べれば調べるほどどちらが正解かわからない。
またみつけることがあったらじっくり観察してみよう。

ベニドウダンorベニサラサドウダン
赤い実のようで可愛らしい

登山口から1時間10分、黒檜山のてっぺんに到着!!

黒檜山てっぺん

急登だったが、短かったのでそれほど疲労感はなかった。どちらかというとあっという間についたという印象のほうが強い。
私も成長したなあ。

黒檜山のてっぺんは眺望はない。看板に「絶景スポット2分」とあったが
なんともいえない真っ白な雲が広がっていて、どうにも期待はできなかったが、ここまできたらいくしかない!!

おだやかな道を進むこと2分
絶景スポット到着

予想通りの眺望だったが、広くて気持ちいいのでここで一息つくことに。
友人がコーヒーのセットを持ってきてくれて、ナッツ&コーヒーというてっぺんならでは味わいを堪能した。

友人がお湯を沸かしてコーヒーを淹れてくれたのにコーヒーの写真を撮るのを忘れた、、、

30分ほどのんびりと休憩をしていたら少し晴れ間もみえた!

黒檜山てっぺんが少し晴れた

だが、遠くの山はみえず、コンパスをセットして駒ヶ岳に向かうことにした。

ー 駒ヶ岳へ

黒檜山から駒ヶ岳まではくだりがメインで、道も整備されておりとても歩きやすい。

歩きやすい階段だった
目にやさしい黄緑色の葉っぱたち

このルートの見どころでもある、黒檜山から駒ヶ岳の稜線。
期待していたが山を挟んで東側は完全に霧におおわれており、視界はゼロ。
そのかわり幻想的な世界が広がっていた。

駒ヶ岳までの道は
霧におおわれ
とても幻想的だった

展望スポットから40分ほどで駒ヶ岳のてっぺんに到着。

駒ヶ岳てっぺん

真っ白。
8年前にのぼった八ヶ岳の天狗岳を思いだす。あの時もてっぺんはこんな感じだった。てっぺんは狭いので、ここでは休まず一気にくだることにした。

ー 下山

お愉しみは幻想的な世界。晴れていたらこの先に山が見えていたのかなあ。
サラサドウダン
サラサドウダン横顔

駒ヶ岳からの下山はとても歩きやすい。手すり付きの階段や、木の階段、石の道といろいろあって飽きもこない。怖い箇所はなく安全な道だった。

手すり付きの階段
ちょうどいい歩幅の木の階段
激しい段差ではない石の道

駒ヶ岳のてっぺんから30分ほどで、駒ヶ岳登山口に下山した。
休憩を除くと3時間ほどの山行で、山のぼりというよりもちょっと急なハイキングといった感じだろうか。
もちろん、山の装備は必須だが、難しい箇所はなく危険も感じなかったので、初心者向けというのがよくわかるルートだと思った。

駒ヶ岳登山口

さあ!ここから、もうひとつのお愉しみ!!
のぼる前からお昼は下山後と決めていて、どこで食べようかあらかじめリサーチしていた。
いつも山のお店で食べるときはうどんやお蕎麦を食べていたが、美味しそうな窯焼きピザの店を発見し、これはぜひいってみたい!と思った。それが
Trekker’s cafe(トレッカーズカフェ)

冒頭の駐車場マップになんとなくの位置を記載してある通り、駐車場から程近い場所にある。
お休みは不定休みたいだが、Twitterをみるとこの日は営業していたのでお昼はここ一択だ!と愉しみにしていた。
登山靴を脱ぎ、荷物を車に置いてお店をたずねた。

Trekker’s cafe

「え、ちょっとちょっと、素敵すぎるんですけど!!」
女二人大興奮。
手作り感満載のテラスの先にみえるのは、

大沼

なんという最高のロケーションじゃありませんか!!
山麓は絶好のお散歩日和。霧がかかっているのはてっぺんだけだった。
このロケーションで窯焼きピザを食べれるなんて、贅沢極まりない!
私たちはマルゲリータとわかさぎ入りのパスタを注文。

わかさぎ入りのパスタ
付け合わせのサラダ
マルゲリータ〜!!

新鮮な野菜がたっぷり入ったパスタは喉ごしつるんとやさしいお味!
シャッキシャキのサラダはドレッシングも美味しくて、たっぷりの野菜にからだが潤う。
そしてマルゲリータはモッチモチのピザ生地にたっぷりのチーズ。
もう、どれも絶品でした。
永遠に座っていられる幸せ。
ハードな山行も好きだけど、サクッとのぼってゆっくりランチや山麓を堪能するのも好き。
Trekker’s cafeはぜひぜひ、山行のあとにたずねて欲しい素敵なカフェです。

許可を得て、店内を撮らせていただきました。こだわりを感じる店内。
外観がたまらなく好み!

山のぼりを始めて感じたのは、ただ山をのぼるのが目的ではないということ。
山がどこにあり、どんな地形で、どんなルートがあって、どうやってたどり着くのか。
どんな山小屋があって、山小屋にはどんな工夫があって、山の道は誰が整備してくれてて、のぼる人は何を守るべきなのか。
山の麓には何があって、何が名産で、どんな暮らしがあるのか。
調べれば調べるほど奥深く、山がどんどん好きになる。
同時に、誰かの支えがあって山にのぼれていのだと毎回の山行で感じる。
noteに記録を残していこうと思ったおかげで、さらにその気持ちは加速している。
これからの山のぼりでもたくさんの出逢いがある。
ひとつ一つ大切に、記憶を綴っていきたいと思う。


距離:5km
累積標高(のぼり) 562m




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