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新学期

9月になりました。地域によっては、既に新学期が始まっているところもあると思いますが、今年は9月1日が日曜日なので2日から学校という子どもたちも多いでしょう。夏休みの間、勉強、スポーツ、遊びと忙しく生活リズムが乱れていた子どもたちも、新学期が始まればまた規則正しい生活に戻っていくので親としては少しだけホッとする季節にもなります。しかしながら、新学期が始まるこの時期は、18歳以下の子どもの自殺が1年でもっとも増えると言われ、学校に行くのを渋る子どもも少なくないとされています。その理由として「生活リズムが戻せない」「宿題が終わっていない」「人間関係に不安がある」など、様々な要因が挙げられています。家庭でも学校でもまずは不安な気持ちを受け止めてあげるのが大事なことでしょう。

悲しいニュース

日本で1年間に亡くなる子どもの数はここ数年約4000人で推移しています。5~9歳の子ども達の死因には「自殺」が上位に入らないのに10~19歳と学校に通う年齢になると急に死因として自殺が高くなります。自殺や不慮の事故などの悲しいニュースがあとを絶えないことから、こうした状況を改善するために諸外国で行われているチャイルドデスレビューを導入する動きが出ています。


チャイルドデスレビューとは?

チャイルドデスレビュー(Child Death Review)とは、医療機関や行政など複数の機関が連携して、亡くなったこどもの事例を検証して予防策を提言する取り組みです。予防策を導き出すことによって、未来の防ぎうるこどもの死亡を少しでも減らすことを目的としていることから警察の捜査とは異なります。子どもたちにとって安全で安心な社会を実現するために、令和2年度から複数の自治体でモデル事業としてCDRの取り組みが実施されています。日本においてこの制度化に向けて精力的に動いてきたのは小児科医を中心とした医療関係者が研究と提言をしてきました。それに続き厚生労働省が補助金を出すなどして関与し、法律によるチャイルドデスレビューの導入、整備が進められ、都道府県によるモデル事業が実施されました。

制度化への課題

モデル事業を通じて、法的根拠が無いため情報収集が困難になる、司法解剖を担当する法医不足、や予算の問題などいくつかの課題が明らかになりたした。今後は既に制度化されているアメリカ、イギリス、オーストラリアなどの例を参考にしながらモデル事業で浮き彫りになった課題に取り組んでいくことが重要かと思われます。

おわりに

チャイルドデスレビューの導入に向けた動きは厚生労働省から、こども家庭庁に引き継がれています。先述した通り情報収集の困難さや司法解剖など問題解決をしながら、自殺、不慮の事故、虐待など防ぐことができた理由で命を失う子どもを少しでも減らさなければならない。そのためにも沢山の収集した情報を、しっかりと検証し予防策を講じることが出来る制度を作っていく事が大事だと思います。

おまけ

先日、子どもが通う学校で再びいじめに関する報道があった。学校側はそういった情報をしっかりと関係機関に提供していくことで、将来的に子ども達のためになるのでしっかりと対応していただきたい。学校側のずさんな対応は、教員の長時間労働が問題と人手不足が深刻化していることも関係するかもしれないが、ここに関しては少し知恵を絞れば解決できる方法がある。この方法はとある教育関係者と課題として共有しているため、ここで書くことは控える。
このチャイルドデスレビューについてはいずれもう少し深掘りしていきたいと思っています。


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