絶対に許すことのできない民主主義への蛮行

 民主主義国家の日本において絶対に許されない事件が起きてしまった。安倍晋三元総理が奈良市内で参議院選挙の応援演説中に銃撃され命をおとした。民主主義の根幹である選挙期間中、しかも街頭演説の最中に暴力によって言論を封殺しようとする許されざる事件であり、蛮行を断固として非難しなければならない。

 安倍元総理といえば「アベノミクス」と呼ばれる経済政策もさることながら、世界中で起きるテロなどの脅威に対して外交・安全保障政策の強化にも精力的に取り組み、集団的自衛権の限定容認、武器輸出三原則の見直しなどを主導し、様々な批判はあれど平和の在り方に尽力されてきた総理大臣といっても過言ではないだろう。今回の選挙は争点の一つとして、ロシアのウクライナ侵攻などによる国際情勢から日本が内政や外交・安全保障、防衛費の問題など国が進む具体的な針路を選択する重要な選挙であるのは誰の目にも明らかである。そのようなか起きたのが今回の事件である。容疑者はどのような意図でこのような蛮行をしたのかはわからないが、暴力で何らかの政治的な影響力を及ぼそうとする行為は許されることではない。

 明後日が選挙期日となるが、候補者や選挙の関係者は毅然とした態度で残る選挙活動を行ってほしい。当然、街頭演説に来ている聴衆の安全を確保することを最優先として考えなければならない。

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