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働く人の味方。

 こんばんは。今日から世間では三連休ですがお仕事という人もいるでしょう。仕事がら様々な働き方の人とお会いする機会があります。最近でも毎朝始発に乗って出かける人、朝5:00から近所の人も招いて朝礼をする会社、長い間単身赴任で家族とは正月しか会わないなど。最近はイクメンなど家庭のことを分担している人が多いなか「亭主元気で留守がいい」という言葉を体現している人だった気がします。ワークライフバランスは大事だが価値観はそれぞれ、長い間こういった生活を続けられるということは、働くお父さんとして家族から尊敬される人なのだろう。さて、そんな働く人の味方「労働基準法」の労働時間の上限規制ついて今日は学習していきたいと思います。


法定労働時間、法定休日。

 日本の労働時間制度は「労働基準法」において1日8時間週40時間とされている。働く人にとって労働時間は健康や生活に大きな影響を与えますが、企業にとっても経営に影響が出ることから、原則はあるものの一律に定めず、変動労働制やフレックスタイム制、災害等による臨時の必要がある場合など労働時間の弾力化規定が存在している。

労働時間の上限規制

 労働基準法は昭和22年の制定時には1日8時間週48時間とされていたが、日本の長時間労働がソーシャルダンピングにあたると国際的な批判を受けて昭和62年に原則週40時間と改正された。この法定労働時間を超えると労働基準法違反となるが労使協定によって法定労働時間を超えることができる「36協定」がある。この36協定では労働時間の延長できる時間に上限がなく建設業、自動車運転業務など適用外があったために労働時間が実質青天井となっていた。長時間労働の是正が働き方改革の重要な柱の一つとして位置づけられ、平成30年に労使合意があったとしてもこえることのできない過労死ラインと呼ばれる労災認定基準の時間を超えることができない絶対的上限規制が導入されることになった。

労働時間規制の緩和措置

 労働時間規制の緩和措置として、変形労働制・フレックスタイム制、みなし労働時間制、高度プロフェッショナル制度がある。
 法定労働時間の原則に対して労働時間の弾力化するために、一定期間内であれば時間外労働にならないようにしたのが、変形労働制・フレックスタイム制。実労働ではなくあらかじめ定めた時間を労働したとみなす制度、外回り営業などが対象となるみなし労働時間制。5年前にできた新しい制度「高度の専門知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められる」業務を対象に労働時間、休憩、休日などが適用されない高度プロフェッショナル制度。この高度プロフェッショナル制度は単にその業務に従事するだけではなく、通常の3倍程度の年収の条件や、法律上は「適用除外制度」として位置づけられているのに休日付与、健康管理による規制があるなどの特徴がある。

2024年問題

 平成30年の改正によって労使間協定によっても超えることのできない絶対的上限規制が設けられていたが、建設事業、自動車運転業務、医師等は適用の猶予期間が5年とされ来年年4月1日から適用となる。そのためこれらの業務において「2024年問題」と呼ばれる労働力不足が発生することが予想され、建設事業においては大阪万博のパビリオン建設の遅れや、トラック事業の物流の遅れなどがニュースに取り上げられている。

最後に。


 これまで労働時間規制について見てきたが、規制の強化と合わせて同時に変動労働時間制や高度プロフェッショナル制度の創設など緩和措置がとられている。また、緩和措置には労働者の健康確保のための措置も設けられていることも忘れてはならない。現在の日本において少子高齢化等による労働力不足が喫緊の課題となっている。子育て世代の長時間労働により、いわゆる「ワンオペ育児」の発生も少子化対策の重要とされ働き方改革が急務とされている。2024年の4月から建設業界、自動車運転業務、医師などが絶対的上限規制の猶予期間を終えることになり、人手不足と相まって様々な混乱が予想されるので今後経済の動向をしっかりと注視していかなければならない。


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