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“道”の本質

パリオリンピックで日本選手の活躍のニュースが毎日入ってきます。注目していた日本の男子バレーボールは、イタリアとフルセットの激闘の末に敗れてしまい48年ぶりの準決勝進出はなりませんでした。もっぱらスポーツは観る専門なので、運動とは縁遠いと思われがちなのですが、中学時代はバレーボール部に所属していたという過去があります。市内最弱チームだったために、試合の組合せが決まると対戦相手からは喜ばれるほどでしたが、バレーボールを通して色々なことを学んだのでとてもいい経験だったと思います。

さて、今回のパリオリンピックでは競技だけではなく開会式やその他の場面において、選手の行動の他ジェンダーなどが話題になっています。個人的に気になったのが、柔道女子の阿部詩選手の号泣シーン。オリンピック連覇というプレッシャーの中、3年間パリオリンピックに向けて練習に打ち込んできた結果なので、この悔しさは本人やそれをサポートしてきたメンバー以上に理解できり人はいないと思います。選手に対する叱咤激励や厳しい意見は時には必要だと思いますが、誹謗中傷的なものになるとちがいます。

SNS上で根拠のない悪口などを投稿すると、名誉毀損罪や侮辱罪などに問われ、高額の慰謝料を請求されることがあります。侮辱罪については、インターネット上の誹謗中傷など悪質な侮辱に厳正に対処するために、法定刑の引上げが行われています。匿名だとしてもプロバイダ制限責任法により発言者の情報を開示請求が可能なため、損害賠償請求をすることができます。このプロバイダ制限責任法の、開示請求の手続きについてはまだまだ改善点がある様なので今後勉強していきたいと思います。いずれにしても、匿名だからと言って相手のことを考えずに、いたずらに批判したりすることは絶対にしてはいけません。

「射は皮を主とせず、力の科を同じくせざるが為なり『論語』八佾篇」
これは「弓道は的をどれだけ射抜けるかを競うのではない、射手の持って生まれた腕力が同じではないからである」という意味で。孔子よりも古い時代から伝わっていたと考えられ孔子の時代におけることわざのようなものなのです。弓道は的を射抜くスポーツではなく、弓道を通じて精神面を育てることを大切にしている。つまり、結果ではなく、物事に取り組む姿勢が大事ということ。スポーツなので結果は大事ですが、同時に柔道も「道」を説く武道でもあります。今回の結果にとらわれることなく、次回に向けて真面目に取り組んでみるのが大事だと思います。阿部詩選手は自身のSNSで反省をし、その後のインタビューにおいて「オリンピックでの畳の舞台でしかリベンジはできないので。しっかりロスに向けて、自分自身歩んでいきたいと思います」と力強く語っているので4年後のオリンピックでは歓喜の叫びを聞けることを願います。

最近になって再びバレーボールをする機会があり月に一回くらい体育館に行っているのだが、もともと下手なうえに年齢というハンディキャップを背負っているためプレイ時間と休憩時間が同じくらい…。気持ちだけは若くても身体は歳を重ねているようです。やる気だけはあるのだけれども、気力が体力に勝るとはいかない様で…。

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