【読書メモ】『赤と青のガウン』彬子女王
実は行動範囲がかぶるので、よく某所で朗らかに談笑されている彬子さまをお見かけします。
この本は数年前に刊行された彬子さまの留学記ですが、SNSでバズって最近文庫化されたとのこと。ウィットに富み嫌味がなく内容もとても楽しい。こんなに面白い文章を書かれる方だったとは……!話題になるのも納得です。
最近、「友達」についてよく考えています。どういう状態を「友達」と呼ぶのか……
誕生日におめでとうのメッセージを送りあうとか旅のおみやげを買ってくるとか、そこに「友達」の本質があるのではなく、自己開示し、互いに誠意を持って本音で話す中で友情や信頼が芽生え「友達」になるのではないかと思うのです。どちらか一方がそれをしてもダメで、「お互いに」というのが大事なのに、自分は自己開示しないくせに仲を深めたがる人も稀にいて、そういう方とはなかなか深い付き合いにはなれないのですが。
この本を拝読した限り、彬子さまは自己開示が得意な方なのではないかと思ったのです。周りの方に恵まれているのは、誠実なお人柄とオープンにお話ができる特性をお持ちでだから人間関係を構築するのがとても上手なのではないかと。
彬子さまの魅力は文章にも表れていて、ご自身の身体をきちんと通して書かれているように感じます。
これからも書いていただきたい。また読みたいです。