書籍「教養としての「数学Ⅰ・A」」を読む(その7)
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数える際にポイントとなること
上記の「教養としての「数学I・A」」を読み進めています。
今回は、「第6章 直感を裏切るもの 場合の数と確率」を読みました。
順列や組合せを考える際に、これらのことについてあまり意識できずに数えていたような気がします。おそらく無意識に考えていたのだと思います。
これまでの経験上、こういうことを意識してものごとを考える方が間違いが少なくなるので、今後は意識して考えようと思いました。
重複順列の記号の由来
重複順列の記号っていうものがあったのは知りませんでした。まあ、計算上あまり使う必要はないですからね。この書籍にも書いてあるように、$${_n\Pi_r}$$は$${n}$$個の中から重複を許して$${r}$$個取ること、つまり、$${n^r}$$です。であれば、$${_n\Pi_r}$$と書くより先に$${n^r}$$と書いてしまった方が早いですからね。
重複組合せの記号の由来
重複組合せの記号$${\mathrm{H}}$$は高校数学でも利用されるので知っていましたが、由来は知りませんでした。おそらく時系列的には、
① 重複組合せの数え方がわかる
② 斉次積と呼ばれる同次多項式の項の種類の数が重複組合せの数と一致することがわかる
③ じゃあ、重複組合せの記号は$${\mathrm{H}}$$にしよう!
となったのではないかと思います。
だとすると、②の前は、組合せの記号$${\mathrm{C}}$$を直接使って、$${_{n+r-1}\mathrm{C}_r}$$としていたのでしょうか。
覚える公式は極力減らす
これはそう思います。
「丸暗記するのではなく、きちんと導き方まで含めて学ぶ」というのは時間がかかり、ちょっと遠回りに思う人も多いかもしれませんが、「複雑な問題に出合ったときにも応用が利く」ことになりますので、将来的、長期的な観点からみるとコスパやタイパがよいことになります。
確率という用語
なるほど。日常的に確率という用語が当てはまるケースはあまり多くないんですね。確かに「結果が偶然に左右される」というものは日常的にはほとんどないのかもしれません。
サイコロの目やトランプの札、コインの裏表であっても、どれが出るかは厳密には偶然に左右されていません。なんらかの要因があってそれが選ばれるはずです。本当は要因があるんだけど結果が偶然に左右されるように見えるということをうまく利用したのが、手品などなのでしょうね。
確率のポイントは「同様に確からしい」かどうか
昔、高校の先生がこれをよく言っていたのを思い出しました。確かに「同様に確からしい」というポイントはしっかり押さえておきたいことです。これをしっかり理解しておくと、少し複雑な確率の問題にも対処できるように思います。
条件付き確率は、直観に反した結論になることが多い
書籍のp.208-210に、これについて不治の病を例に話がされていますが、面白かったです。特に、偽陽性の話についてはなるほどと思いました。
今回は、ここまで。今回の話(第6章)は、「数学A」で学ぶ「場合の数と確率」のお話でした。個人的には、いろいろな考え方が復習できて、面白かったです。なお、「場合の数と確率」については、この note にまとめている記事(マガジン)『高校数学をプログラミングで解く(数学A編)1.場合の数と確率』で扱っているので、合わせて読んでいただければと思います。
次回は第7章について読み進めて、別途コメントしていきたいと思います。
MK's papa