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書籍「教養としての「数学Ⅰ・A」」を読む(その2)

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「展開の公式を図で理解する」にちょっと感動


上記の「教養としての「数学I・A」」を読み進めています。
今回は、「第1章 森羅万象をモデル化するための基礎体力 数と式」を読みました。


この書籍の序盤で、ちょっと感動しました。それは、展開の公式

$$
(x+a)(x-a) = x^2-a^2
$$

の説明について。

上辺$${a}$$、下辺$${x}$$、高さ$${x-a}$$の台形を 2 つくっつけた長方形があるとします。片方の台形をひっくり返して解k店させると、図 1-02 右のようなL字型の図形になります。この図形の面積は、一辺$${x}$$の正方形から一辺$${a}$$の正方形の面積を引いたことになる、つまり$${x^2-a^2}$$になるわけです。

p.29
図a p.30の図1-02を再現

これを読んだとき、「あ、そうか」とちょっと感動しました。使い慣れている数式も別の観点からみると、新たな発見があって面白いですね。


因数分解はなぜ重要か

$${x^2-x-6}$$という整式があったら、これを$${(x+2)(x-3)}$$のように積の形で表すことが因数分解なのですが、ではそもそもなぜこのようなことをしなければならないのでしょうか?
その理由は、和よりも積の方が情報量が多いから、です。

p.33

この考え方、面白いですね。最初は「因数分解はこうやるんだよ」と教えられ、とりあえず見様見真似でやっていると、なんとなくわかった気になりますが、改めて「なんで因数分解するの?」と聞かれると「なんでだろう?」と思う人も少なくないのではないでしょうか。
でも今後は、「和よりも積の方が情報量が多いからだよ」って教えてあげられますね。


数学の勉強で必要な3つのこと

1番目は、定義の確認、2番目が定理・公式の証明、そして3番目が問題演習です。

p.39

これを読んでふと思ったのですが、おそらく数学をきちんと学んでいる人は問題を解く前に、1番目の定義の確認と2番目の定理・公式の証明を頭の中でざっと思い浮かべる、ということをおこなっているんじゃないでしょうか。
そういうふうになるための訓練を行っていこうというのが、この順番での数学の勉強というわけですね。
あらためて気づかされました。


言葉の定義に敏感になる

みなさんには言葉の定義に敏感になっていただきたいと思います。根号($${\sqrt{a}}$$)などの記号が出てきたら、何となく知っているではなく、その記号が意味することを 100%理解するよう心がける。それが論理的思考力を養う訓練の第一歩です。

p.40-41

耳が痛いですね。日常生活であいまいにしていること、多々あります。
まずは、自分の得意分野だけでもあいまいさをなくしていこうかなと思いました。


今回は、ここまで。「数学Ⅰ」で最初に習う展開や因数分解の話なので、分かっていることばかりかと思っていましたが、結構目から鱗の話が多々ありました。数学が得意な人も是非、本文を読んでみることをお勧めします。

次回は第2章について読み進めて、別途コメントしていきたいと思います。

MK's papa

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