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書籍「教養としての「数学Ⅰ・A」」を読む

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高校数学を学びなおして「数学的思考」を身につける


この書籍の表紙カバーのそでには、以下のように書かれています。

巨大IT企業がリードするグローバル社会において、数学はいまや欠くことのできない教養となった。仕事から日常生活まで、数学は驚くほど身近にあふれている。社会人にとって、二次関数や統計など高校数学の初歩を学びなおすことこそが、「数学的思考」を身につける最も効率的な道である。プロフェッショナルによる、大人のための明解講義!

表紙カバーのそでより


社会人にとっても高校数学は欠くことのできない教養だと言っており、学びなおして「数学的思考」を身につけようといっています。
高校生、受験生のとき、『大学受験に合格すること』を目標に勉強していた人も多いと思いますが、社会人になったら高校数学は『実社会に役立てること』を目標に学びなおすことが推奨されるということを言っています。

この書籍『教養としての「数学Ⅰ・A」』は、受験勉強として学んだ高校数学がどのように実社会で役立っているのか、を学べるよい本だと思います。


以下では、気になったところをピックアップ(引用)してコメントを残していこうと思います。

今回は、「序章 なぜ数学を学ぶべきなのか」を読んでコメントします。


AI人材を年間 25 万人育成する

政府や産業界が危機感を持って日本の巻き返しを目論む中、政府の統合イノベーション戦略推進会議は、人工知能(AI)技術を活用できる人材を年間 25 万人育成することを決めました。
日本の現状では4年制の大学生の数は1学年あたり約 60 万人です。そのうち理工系は 12 万人、医療・保健系は 6 万人ですから合わせても 18 万人にしかならず、25 万人にはまったく足りません。そのため、これからは文系学生 42 万人の 6 分の 1 にあたる 7 万人も「AI 人材」として、プログラミング、ディープラーニング(深層学習)、機械学習のアルゴリズム(計算手順)が理解できるようになることが求められます。

p.10-11

AI技術を活用できる人材が不足していると言われていることも、年間 25 万人を育成したいということも知ってはいましたが、こうやって数値で示されると、なかなか大変なことだと、改めて思いました。
ただ、『「AI 人材」として、プログラミング、ディープラーニング(深層学習)、機械学習のアルゴリズム(計算手順)が理解できるようになる』ためには、高校数学がキーポイントになるということは同感です。つまり、高校数学をきちんと理解できる人を増やせば、AI人材を年間 25 万人育成することも実現できるのではと考えています。


グローバル社会の共通語は数学

移民やその2世たちが活躍するアメリカの状況を見ていると、グローバル社会の共通語は英語というよりもむしろ、数学と数学を通して身につく論理的思考力に違いないと私は思います。

p.14

言われてみれば、確かにそんなふうに思います。もちろん言葉も大事なんですが、根底には数学がある、という考え方はいいですね。


今回は、ここまで。「序論」の数ページでしたが、結構衝撃的なことも書かれてあって読み応えがある内容になっていました。是非、本文を読んでみてください。

次回は第1章について読み進めて、別途コメントしていきたいと思います。

MK's papa

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