変流器と変圧器の2次側問題
変流器の2次側は、開放してはいけない。開放してしまうと高電圧が発生して絶縁破壊を起こす恐れがあるからだ。
変圧器の2次側は、短絡してはいけない。短絡してしまうと大電流が流れ、導線が焼き切れてしまうからだ。
何故このようになるのかきちんと理解できていなかった。
実は今、第一種電気工事士試験用の問題集を解いている。試験を受けるためでもあるが、これ、やってみて思ったけど、結構、電験の勉強にも使える。電験の試験には出てこないだろうけど、より実務的なことについては詳しく解説してあったりして、個人的には、役に立っている。
情報量が多くなりすぎるため、電験に受かるための必要最低限の知識さえあればそれでよいという人には向かないと思うけど、知識や情報量が多い方がむしろ理解したり暗記したりしやすいという私みたいな人間には、向いていると思う。
今回のテーマについても、分かっているつもりでいたが、問題を解くときに、あれ?どっちが短絡NGだったっけ?となっていたので、今回、調べなおしてみた。おかげで頭の中が整理できたので、ここに記録しておく。
自分の中でのポイントは2つ。1次側がどういう接続になっているかのイメージと、短絡側、開放側から逆に考えると意外とすんなりイメージできたという点である。
1次側がどうなっているか。意外と意識していなかった。
1次側は、変流器は直列に、変圧器は並列に回路に接続されている。つまり、変流器1次側には大電流が流れており、変圧器1次側には大電圧がかかっている。変流比、変圧比によって、流れる電流、かかる電圧の大きさは小さくなるものの、そこそこの電流が流れ、そこそこの電圧がかかっている。
簡略化すると、変流器2次側には、とにかく電流が流れており(電圧のことは知らん)、変圧器2次側には、とにかく電圧がかかっている(電流のことは知らん)、ということである。
ここまででもだいぶ、あ、そうか、と意識出来たが、もう一息。
2次側から考えてみる。
とにかく電流が流れている回路がある(電圧のことは知らん)とする。どういう状況だと困るだろうか?短絡したら困る?いや、ただ短絡された部分に電流が流れるから計器に電流が流れないというだけだ。しかし、開放したら困る。開放するということはそこに大きい抵抗(∞)を接続することに等しいので、そこに大きい電圧(∞)がかかってしまい、機器が破壊される。
とにかく電圧がかかっている回路がある(電流のことは知らん)とする。この場合はどうか?開放していてもそこに大電圧がかかるだけで、開放しているから電流も流れないし、困ることはない。しかし、短絡させてしまうと、そこに大電流(∞)が流れてしまい、導線が焼き切れてしまう。
これで、逆に覚えてしまうリスクは無くなるだろう。