数学花壇 〜放物線編⑩〜
エピソード10:見るは外、聞くは内!
「うむ。ならば」
その設定で名前を確かめてみよ。ですね。
「その前にイメージを共有するかのう。」
うわっ、すごい!外接のときとは違う動きになっている!これは頭の中のイメージでは追いつけない。。。
それじゃあ、定直線をx=-2からx=aに変えて、定円の半径を1から-1-aに変えて確かめてみます。
こんな感じでいいですか?そして、三平方の定理を使わずに示してみよ、ですよね。
「そうじゃのう。」
これでいいですか?
「よき。Parabolaもこんなにいろいろ考えてもらって喜んでおるのう。」
それは光栄です。僕もParabolaのことをこんなに深く考えることができて楽しかったです!
「わしも声をかけてよかったのう。」
あの、その・・・声だけがずっと聴こえているのですが、普段はどこにいらっしゃいますか?そして姿を見ることはできますか?
「はっはっはっ、おぬしは再びわしに会いたいと?」
ぜひ!またいろいろ教えてください!
「じゃが、おぬしにわしの姿を見ることはできないのう。」
やはり見ることができないんですね。じゃあ、声だけでも今日みたいに話をすることができますか?
「できる。と言いたいところじゃが、こればかりは風まかせ、運まかせかのう。」
と言いますと会えるかもしれないし、会えないかもしれないってことですか?
「うむ、そういうことになる。たまたまこの時この場所でわしの声がおぬしに届いたのじゃ。」
もしかして聞こえるかどうかはわからないまま、いろんな人に怒っていたんですか?
「はっはっはっ。」
答えにはなっていませんが?
「おぬしとParabolaの話をしてきて、様々なことが本当にそうなるか示してもらったのう。」
はい。
「だからこそ、証明できないことは簡単に口にできんのう。」
・・・今体験していることは数学で語ることができないから話せないってことですか?
「そういうことになるかのう。」
わかってないですけど、わかりました。また会えたらラッキーぐらいに考えておきます。
「そんな風に言ってもらえるなんてありがたいのう。それじゃあ、ひとつ置き土産をして行くかのう。これがそのイメージじゃ。」
こ、これはもしかして?
「うむ、Parabolaを作っておる。見えている三角形は常に直角三角形じゃ。」
すごい!こんな風にもParabolaが作れたんですね!
「うむ。」
でも、これまでにない見方なので、イメージを見せられてもなんか素直に納得できないです。
「はっはっはっ、直角三角形に目を奪われすぎとるのう。直角はこれまでになかったかえ?」
あっ、接線!
「うむ。接線と接線は垂直に交わっていたのう。それはどこじゃったかのう?」
・・・Parabolaの外側です!
「よき。外側にあったなら内側にあっても不思議じゃないかのう。」
あっ、外接もあれば内接もある!今さっき気づいたことと同じじゃないか?!
「面白かろう?」
はい!
「三角形の斜辺となる線分はx軸上の定点を通っておるが、定点は焦点ではないのう。」
確かに・・・そうですね、見せていただいているイメージでは焦点の4倍の位置にある定点を通っているように見えます。
「よき。本当にその定点を通っているかどうか?」
わかりました、確かめてみます。
「わしはもう行くとする。確かめた内容は次会うことがあれば聞くとするかのう。」
会わなかったら?
「はっはっはっ、共にこの話ができる友と共有するとよい。」
・・・そういう友がいなかったら?
「はっはっはっ、わしがいう友とは今のおぬしの価値観の外におるかもしれんのう。」
・・・そうですね、確かめもしないで決めつけるのはよくないですね!
「では、さらばかのう。」
あっ、は、はい、お爺さんもお元気で。
「わしはお爺ではない。サン・ローカスという名前がある。」
すいません、サン・ローカスさんもお元気で。
「うむ。」
放物線編、完。
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