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「動物農場」(1954)

イギリスの風刺作家ジョージ・オーウェル原作による海外アニメーションの傑作です。

オーウェルはソビエトのスターリン体制で個人の「内面の自由」までも奪われる独裁政治を批判した小説「1984」で世界に衝撃を与えました。 

この「動物農場」はとある田舎の農場で家畜たちが人間に反乱を起こし、自分たちを支配していた農場主を追い出して動物たちが自治する理想郷を作ろうとします。しかし指導者の豚が徐々に独裁者になって、理想の動物自治体が徐々に恐怖政治へと変貌する過程を描いた物語です。 

これもオーウェルの他の小説同様、ロシア革命とスターリン独裁への警鐘を鳴らす物語ですが、ソビエトも崩壊してスターリンが居なくなっても、なお読み継がれる深さを持った物語です。 

共産主義であろうが何主義であろうが、「独裁」は社会を腐らせ、人類に災禍をもたらすことには違いはありません。これは人類に向けた警告なのです。ピンク・フロイドのアルバム「アニマルズ」の基本モチーフとなった小説です。 

宮崎駿が高く評価するアニメーションで、2008年にはスタジオジブリ監修で日本で劇場公開され、三鷹の森ジブリ美術館が制作したDVDが発売されました(このディスクです)。 ジブリ美術館のサイトに宮崎駿の推薦文が掲載されてますから読んでみてください。 

●宮崎駿「動物農場」を語る。
 https://www.ghibli-museum.jp/animal/neppu/miyazaki/ 

●「動物農場」予告編 https://youtu.be/pkpWVWq7ywM 

「動物農場('54英)」 ジョン・ハラス / ジョージ・オーウェル


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