「ロスト・イン・ラ・マンチャ」
テリー・ギリアムが20年の歳月をかけた「ドン・キホーテ(ラマンチャの男)」が製作中止に追い込まれるまでのメイキングドキュメンタリーです。
何しろロケ地の荒野で撮影を始めた途端に空を軍用機が飛び、うるさくて撮影中止に。なんとNATO軍の演習場の近くでロケをしていたのです。
また砂漠なのに豪雨降って鉄砲水で撮影機材が流されて崖の色も変わって撮影中止、ドンキホーテ役のジャン・ロシュフェールは乗馬中に椎間板ヘルニアが悪化して降板、プロデューサーが制作資金の確保に失敗して降板、サンチョ・パンサ役のジョニー・デップが降板して撮影中止、等々、映画史上最も困難に見舞われた映画撮影のドキュメンタリーです。
映画はその後、サンチョ役がデップからアダム・ドライバーに交代してなんとか完成しました。この映画の製作は「映画製作史上の悪夢」として完成してないのに有名になりました。
テリー・ギリアムは「モンティパイソン」のオリジナルメンバーで、もともとアニメーターでアニメを担当してましたが、自分でもテレビに出るようになりました。
モンティパイソンの映画でもスタッフに、役者に大活躍でしたが、1979年の「ジャバーウォッキー」で実写監督デビュー。その後、「未来世紀ブラジル」「12モンキーズ」などでハリウッドの有名監督に。
「未来世紀ブラジル」は映画会社とギリアムが対立し、法廷闘争を含めたありとあらゆる戦いの果てに完成させ、「バトル・オブ・ブラジル」という本まで出ています。
マスプロダクトの商品でもある映画で、監督があくまで己れの意図・ビジョンを貫こうとすると、大抵はこういうことになります。
映画制作中に監督が見舞われる悪夢を描いたドキュメンタリーには、この作品と「ハート・オブ・ダークネス」(コッポラ「地獄の黙示録」メイキングドキュメンタリー)が有名ですが、こちらもそのうちメルカリに出すつもりです。
「ロスト・イン・ラ・マンチャ('01米/英)」 テリー・ギリアム / ジョニー・デップ / キース・フルトン
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マンチャ」