“10.30” 解説
“10.30”は、10月30日の事です。
数年前の10月30日は、友人の命日です。
彼とは、大学に入ってからの付き合いですが、
大学に入りたての僕をサークルやご飯に誘ってくれました。
恋バナや相談事など、
会う頻度は多くなかったけれど、
時々会う仲でした。
年を重ね、お互いに忙しくなり、
会うことも少なくなってきた頃、
僕はある共通の友人の誕生日をLINEで祝いました。
すると、その人から聞かされたのは、
彼が亡くなったいう事でした。
僕は状況も掴めないまま、
大学の教授に話を聞き、
ご家族が募っている教会の献金を見つけました。
10.30。
僕が知る2ヶ月も前に、彼は旅立ったのでした。
それを知った日。
どうしても眠れない僕は、
僕は、ウォークマンと財布を持って、
近くの跨線橋へ行きました。
あの時。連絡していれば。
もう一度、ご飯に行っていれば。
そんなありきたりなことを思いながら、
僕は蹲っていました。
彼のLINEは、
彼の冗談で終わっています。
メッセージを打ってみても、
電話をしてみても、
彼からの返事はありません。
今でも、うまく言葉にはなりません。
そんな彼を思って作った曲です。