いったん、数字に強くなれ
頑張っているのに仕事で上司に評価されない
成果を出すため、成長するために何を頑張ればいいかわからない
こんなふうに思っている人も多いのではないでしょうか?
そんな「頑張っているはずなのに、いまいち成果が出ない」方におすすめしたいのがこちらの本です。
仕事の場面において、できる人は常に数字で考えることができると言います。
本の帯にもあるように、できる人になりたければ
「いったん、数字に強くなれ。」ということです。
なぜ、数字に強くなることが必要なのか。
そして、数字に強くなってできる人になるにはどうすれば良いのかを説明していきます。
■なぜ、数字で考える必要があるのか
なぜ、数字で考える必要があるのでしょうか。
大きく2つあります。
人による解釈、評価の違いをなくすことができること
成果のために改善すべきことを明確にできること
◎人による評価の違いをなくすことができること
抽象的かつ曖昧な概念で伝えるよりも、数字で示して伝えることができれば他者からの評価の違いをなくすことができます。
多くの人は会社に属し、上司から評価が下される、という構図だと思います。
例えば、数字での評価が存在せず、抽象的で曖昧な概念で評価が下されていると不満が生まれやすくなります。
「自分の方があの人より頑張っているのに、なぜ自分の方が給料が低いのか」
「積極的に行動しているのになぜ評価されないのか」
しかし、圧倒的な結果を数字で示すことができれば、評価せざるを得ないはずです。
◎成果を出すために改善すべきことを明確にできること
2つ目は成果を出すために改善すべきことを明確にできることです。
本書では、仕事ができる人になるためにはざっくりこのようなステップが必要となるとしています。
行動量を増やす
数値化する
仕事の工程を分解する
変数を見つける
行動を改善する
ここで数値化をすることで変数を見つけやすくなり、自身の行動を改善しやすくなるのです。
では、数字で考えて成果を出すためにどのようなことを実践していけば良いのでしょうか。
■数字で考えて成果を出すためにすべきこと
◎目標を達成するために今日何をするべきかを明確にする
目標を達成するために、どの行動を増やせば良いのかを明確にします。
1年や半年の目標を決めて1ヶ月、1週間、1日と分解して自分が常に今何をするべきなのか迷わない状態にすることが大切です。
こうすることで行動量を増やすことができ、数字で振り返りができるようになります。
ここで注意しなければならないのは、計画を立てるだけで変に「やった感」を得て「行動」に移せないことです。
計画は行動量を増やすために立てるのであって、計画を立てることが目的ではありません。
そして、行動量を増やして振り返りをします。
◎変数を見つける
行動量を増やしたら、振り返りをする中で変数を見つけにいきます。
変数を見つけるというのは、どの行動を改善すれば成果が上がりやすくなるのか、というポイントを見つけるということです。
1週間や1ヶ月などの単位で、振り返りをしている人も多くいると思います。
しかし、頭の中でなんとなく振り返りをするだけの人も多いのではないでしょうか。
できる人は数字をかぞえて事実から振り返りをするのです。
実際私自身も、これは全然できていません。
数字をかぞえることはめんどうです。
また、普通の人にとって数字に向き合うと自分のダメな部分が事実として認識できてしまうのでやりたくありません。
しかし、成長するためには心を鬼にしないといけません。
本書では、このような作業を推奨しています。
仕事の工程を分解する
数字をかぞえる
なぜ?を繰り返す
例えば、営業活動で1ヶ月の数字がこのような数字だったとします。
アポイントメール送信数:100
商談数:60
契約数:2
次の月はアポイントメール送信数を増やします。
アポイントメール送信数:200
商談数:120
契約数:2
その結果商談数は増えました。しかし、契約数が変わっていないことに気づきます。
ということは、アポイントから契約までの過程に改善すべき変数が隠れていそうです。
「サポート体制があることを伝える」
「営業トークの順番を変えてみる」
「商談後にフォローの連絡をしてみる」
などの改善策を検討できそうです。
そうして、考えた改善策を試してみてまた数字をかぞえて、なぜ?と振り返りをして改善を繰り返すのです。
こうして、数字に向き合って改善ができる人は必ず成長します。
■さいごに
つまり、できる人になりたければ
「いったん、数字に強くなれ。」
ということです。