【エッセイ】小さな世界の入口に
なんで私はこの小さな世界の入口に
いつも足を踏み入れてしまうのだろうか。
それも決まって”新しい靴”を履いた日に。
何度も経験しているのだから気を付ければいいのかもしれないが、
小さな世界の入口はまさかの場所に口を開いているのだ。
せっかく新しい靴を履いて軽やかだった気持ちは、
ヒールが傷ついた姿をみて、ずずーんと沈んでしまうのである。
きっと地球が私を引き留めているんだ。
そう思うことにしよう。
もしくは、「おむすびころりん」の世界が
世の中には沢山あるのだと想像することにしよう。
きっと白いねずみさん達が恩返しをしてくれる時がくるかもしれない。
…でも待って、入口をヒールでふさぐって、
白いねずみさん達からすると大事件なのではないか?
やっぱり、新しい靴を履いた日は足元に注意して歩くことにしよう。
きっとそれがお互いのためだと信じて。
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