TAMA Speed Cobra HP310LW デュアルバリピッチビーターホルダー化
毎回こんな記事にお付き合いいただきありがとうございます。
さて、大変コストパフォーマンスに優れたTAMAのツインペダル、スピードコブラのHP310LWですが、上位機種のスピードコブラHP910LWと決定的に異なる部分が、メインペダルのビーターホルダー角度が固定という点です。
見ての通り、角度固定で、一切調整できません。
左側のスレーブペダルはペダル角度、ビーター角度共に調整可能なのですが、メインペダル側はペダル角度こそ変更可能ですが、それと共にビーターの角度まで変わってしまいます。
左に合わせればビーターの角度が異なる。右に合わせれば左右のペダル角度が異なる・・・なんてことが😰
そこで、スピードリングに引き続き上位機種のパーツを流用して、デュアルバリピッチビーターホルダー化を考えました。
◆必要パーツ
改造に必要なパーツはこの2つ。
HP9N41 バリピッチビーターホルダーセンターキャスティング ¥1100
HP9142 アウターキャスティング ¥1100
◆作業手順
スプリングやビーター、ロッカーカムを外し改造スタート👍
最初に右側ベアリングのセットスクリューを緩め、カラーとベアリングを外します。
なお、使用しているベアリングは HREの608Zでした。
HREってどこの国のベアリングなんでしょうね?
海外のメーカーだと思いますが品質的にどうなのか???
まあ、回転数にして毎分数百回転、しかも往復運動ですから、ベアリングのスペック的には全く問題はありませんが、NSKあたりのベアリングに換えると精神衛生面から幸せになれるかもしれませんね。
あとは、スプロケットホイール、ビーターホルダーのセットスクリューを緩め、シャフトを引き抜くだけなのですが・・・
両方のセットスクリューには緩み止めのネジロック剤が使われており、それがシャフトに漏れ出し、固着していました。
そのためセットスクリューを緩めただけでは外れず、シャフトをプラスチックハンマーでコンコン叩いてようやく外す事ができました💦
2つのパーツをこのように仮組みします。
そしてスプロケット、ビーターホルダーをシャフトに通します。
フレームにセットする前ですが、スプロケットホイールとビーターホルダーの位置関係はこんな感じです。
シャフトに付いたセットスクリューの締めた痕を目安に位置を合わせ、セットスクリューで固定します。
この際、ネジロック剤をセットスクリューの先端に塗布するのを忘れずに!
アウターキャスティングを横にずらし、スプロケットホイールと同様に位置を合わせ、セットスクリューで固定します。
センターキャスティングは2つのセットスクリューで締め込むのですが、手前側のねじ穴が、オリジナルのビーターホルダーのネジ痕とちょうど一致します。
あとは元通りに組み上げれば完成です。(タイトル画像も参考にどうぞ。)
ご覧の通り、無事左右のビーターホルダーをバリピッチ化できました。
◆おまけ
ついでに今回こんなパーツも組み込んでみました。
上位機種のHP910シリーズには標準装備の
AMC2 アングルメモリーキャップ ¥220
まあ、無くても特段困らないですが、取り付けられるようにシャフト先端が出来ているので付けてみましたが、これ、便利ですね!
デュアルバリピッチ化には必須パーツかもしれません。
◆改造してみて
改造時間:30分程度
ビーターアングル、ロッカーカムアングルを標準のセンターに合わせると、ペダル角度は良いのですが、ビーターが寝過ぎて踏み込み量が多くなってしまい、自分には合いませんでした。
ビーター角度を1目盛りヘッド側に立てるぐらいがちょうど良い感じです。
左右の調整が可能になったおかげで、左右のバランスが取れ、以前より踏み込みが格段にしやすくなりました。
この改造は、アイアンコブラのHP200シリーズでも可能のようなので、そのうちそちらも挑戦してみようと思います。
費用をかけてこんな改造をするなら、最初から上位機種を買っておけ!と言われそうですが、こう言ったカスタマイズを楽しめるのも下位機種の良い所なんですよね(これだけやってもまだ安い)😄
HP310シリーズで同じような悩みを持っている方は、参考に改造に挑戦してみては如何でしょうか?
◆余談
HP310シリーズはコストダウンのため、バスドラムへの固定が上位機種のようなパラクランプではなく、プレート下のT字ネジを締め込む、ごく標準的なクランプになっています。
なので、T字ネジの角度によっては、チェーンをプレートに固定する金具がT字ネジの羽根と干渉し、踏み込んだときにガチガチ当たってしまうので、プレートと平行になるようにセットしましょう。