レコードプレーヤー・モディファイ
◆現状の不満点
購入したレコードプレーヤーですが、使っているうちにいろいろと改良したくなってきました。
不満点は次の3つ。
1.スピーカーの音が悪い。
2.カートリッジがコピー品。
3.トレースエラー(針飛び)が起きやすい。
◆1.スピーカー周りの改良
スピーカーは40×70mmという楕円スピーカーなので低音が出ず、中音域が強調されたカリカリしたラジオ音質です。
このサイズですから音質は期待できませんが、手始めに音質が良いと噂の北日本音響製のスピーカーに交換してみました。
結果的にはあまり差は感じられず。。。(そりゃそーだw)
このサイズですし、劇的に変化するしたら奇跡です。
というわけでフローティングマウントされたターンテーブルの隙間から盛大に音漏れする問題をなんとかしましょう。
本当は容量をある程度確保したエンクロージャー化したかったのですが、天板にターンテーブルがマウントされててモーターや基板、トーンアームが邪魔して難しかったので、とりあえず音漏れしないよう対策をしました。
MDF板でスピーカーの背面にパネルを設置しました。一応容量は小さいですがエンクロージャ化して、気休めに吸音材としてフェルトを入れておきました。
音質の改善はできませんでしたが、音漏れ問題はかなり改善され、左右のチャンネルセパレーションも改善されました。
ノーマル状態は音漏れがひどくて、ほぼモノラル状態でしたから、これはやって正解でした。
なお、この加工に当たり、天板に設置されているLi-Po充電池と干渉するため、基板の背後に移設しました。
◆2.純正カートリッジの入手
アマゾンから純正カートリッジを購入しました。
ご覧の通り、赤い針のところに「Φ」マークが入っているので、間違いなく(株)中電製CZ-800です。
これでコピー品から解放だ~! となるはずだったのですが、・・・
※ これについては予想外の顛末に遭遇したので別記事にします。
◆3.トレースエラー(針飛び)の改善
MM型やMC型と言った一般的なカートリッジの針先(カンチレバー)は、下図の下側の例のように、アルミパイプ製で先端を潰して平らにした部分に針が取り付けられています。
それに対してセラミックカートリッジはホルダーと一体の樹脂製カンチレバーでまっすぐなままで、先端はフラットになっていません。
実際には上図程角度がついていませんが、レコード溝に対して針先が先行する形になります。
レコード溝はV字形になっていて、~~のように左右にうねって刻まれているのでカーブの部分で針先が当たりやすく、そのため、針飛びしやすいのではないかと推測。
針先を加熱して曲げることも考えましたが、精密な部分なのでそれは困難を極めるので却下。
なんとか針を垂直にする手段を検討した結果、最も手っ取り早い方法を採用。
ターンテーブルのマットを厚くしてカートリッジ先端を上げてやれば、理論上、傾斜が緩くなり垂直に近くなるのではないかと・・・。
静電気が発生しにくく、滑りにくいコルクシートでマットを作ってみました。厚さは2mm。
結果は上々。針飛びしなくなりました。
決してトレース性能が高いトーンアームではないので、完全には防げないと思いますが、今のところ針飛びは発生していません。
◆作業を通じてわかったこと
リーズナブルに入手できるようになったレコードプレーヤーですが、結論として言えることは「値段と品質は比例する」ということ。(笑)
安いレコードプレーヤーは、それなりの作りだったという事がわかった次第です。
自分の場合、常設できる環境ではなかったのでトランクケース型を選びましたが、レコードをいい音で、安心して鑑賞されたい方は1万円前後のカートリッジが赤いプレーヤー・・・いわゆるセラミックカートリッジ型は個人的にはおすすめしません。
このあたりを選んでおいた方が安心でしょうね。