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【美術展2024#01】倉俣史朗のデザイン 記憶のなかの小宇宙@世田谷美術館
会期:世田谷美術館
2023年11月18日(土)~2024年1月28日(日)
巡回:富山県美術館
2024年2月17日(土)〜4月7日(日)
京都国立近代美術館
2024年6月11日(火)〜8月18日(日)
造花の薔薇を透明アクリル樹脂に封じ込めた「椅子」、板ガラスを組み合わせただけの「椅子」、大きさを少しずつ変えて格子状に49個並ぶ「引出し」、7本の針を持つ「時計」。一目見た時に驚きがあり、そして笑みがこぼれ、しばらくして、その機能がきちんと保持されていることに気づきます。
倉俣史朗(1934-1991)は、このような一風変わった家具と数多くの特色あるインテリアデザインを手掛けました。1965年に独立し自身の事務所を構え、同時代の美術家たちとも交流をしつつ、機能性や見た目の形状に主眼を置いたデザインとは異なった考え方をした作品を発表し続けます。1980年代にはイタリアのデザイン運動「メンフィス」に参加し、その名は一躍世界中に浸透していきました。倉俣の作品は各国の美術館に収蔵されており、今なお国内外で高い評価を受けています。
没後30年を経て開催する本展覧会では、家具やインテリアの仕事に加えて、創作の源泉を垣間見せるかのようなイメージスケッチや夢日記も紹介し、倉俣語録とも言われた作家自身の言葉を手がかりに、独立する以前からあまりにも早すぎる死までを振り返ります。倉俣史朗の作品とその人物像に新たな視線を向けることは、デザインの可能性を再認識する機会ともなるでしょう。
個人的に冬シーズン一番楽しみにしていた展覧会。
会場入り口には実際に座れる「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」が鎮座。
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展示数はそれほど多くなかったが(そもそもこの人早逝してしまっている)、《硝子の椅子》《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》《ミス・ブランチ》などの名作椅子の実物が展示されており椅子好きとしては興味津々。
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機能性やコストなどに捉われず、デザインに振り切っているため自由度が高くオブジェのような造形美を纏う作品群。
もはや椅子の領域を超えモダンアートと呼ぶにふさわしい。
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オークションに出せば今や数千万円は下らない「ミス・ブランチ」が数脚並んでいたのに感動。
スポーツカーのようなストイックな曲線と直線のバランスの美しさに痺れた。
全体的に漂う80年代のポップな色使いや雰囲気が今となっては逆に新鮮でcool!
ただ、写真を撮れる作品が少なかったのが残念だった。
アーティゾン美術館にも実際に座れる倉俣作品「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」や「ガラスのベンチ」があるが、やはりそれぞれただならぬ存在感を放っている。
はっきり言って座り心地は良くない。
まあそもそも座り心地を求めるタイプの椅子ではないが。
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