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【美術展2024#82】ゴミうんち展@21_21 DESIGN SIGHT

会期:2024927()2025216()

世界は循環しています。さまざまな時間軸のなかで、ひとつのかたちに留まることなく、動き続け、多様に影響し合い、複雑に巡っています。その結果、いわゆる自然界においては、ゴミもうんちもただそのまま残り続けるものはほとんどありませんでした。しかし、いま人間社会では、その両者の存在は大きな問題となっていますし、文化的にもどこか見たくないものとして扱われています。ゴミ捨て場や水洗トイレは、まるでブラックボックスのように、私たちが忘れるための装置として機能してきたかもしれません。完全に消えてしまうものなんて、ないのにもかかわらず。
本展では、身の回りから宇宙までを見渡し、さまざまな「ゴミうんち」を扱います。そして、ゴミうんちを含む世界の循環を「pooploop」と捉えます。これまで目を背けてきた存在にもう一度向き合うと、社会問題だけではないさまざまな側面が見えてきました。すぐ燃やすのでも水に流すのでもなく、じっくり観察し、単純化せずに新しい態度で向き合うと、語りきれないほどの不思議や好奇心に出合えました。ゴミうんちという新しい概念をきっかけに、人工物のデザインも同じようにできないのかと考えた本展は、世界の循環に向き合う実験の場でもあります。決して止まることのないこの世界。欠けていたパーツがピタリとはまると、きっと新たなループが巡りはじめます。

21_21 DESIGN SIGHT


あれ?
「ゴミうんち展」と聞いていたのだが展覧会のタイトルがどこにも書いてない

おしゃれな六本木に「うんち」の看板は出せないということか?

中に入っても「ゴミうんち」の文字は無し。


↑ なんだこれ?
古着といえば聞こえは良いが確かにゴミといえばゴミだ


ようやく「うんち」あった
けどこれもなんか日和っているな。
もっと堂々とブチ上げればいいのに。


犬のうんちを漆で固めたものを固めて作った犬。

《cycling》 井原広蕗

うんちも作家自らの手で集めているのだね。



うんち句。

お後がよろしいようで



21_21お得意の陳列系展示が続く。
特に今回は佐藤卓氏が展覧会ディレクターということでよりその色が濃い気がする。



一見ドラマチックなモノクロ写真を集めた平面作品のよう。

《Rust Harvest》 狩野 佑真

だが、実はサビ。



フンの動物再び登場、今度はロバ。

《cycling do on key》 井原広蕗


フンの動物三度登場、今度はヤギ。
冒頭の謎の草はここで種明かし。

《cycling go at》 井原広蕗
《気配 - 覆い》 吉本 天地

そしてシカもいた。

《cycling dead or deer》 井原広蕗



飛行機版ゆりかごから墓場まで。
こういう俯瞰写真大好き。

《Life Cycles》 マイク・ケリー



下水汚泥からタイルを作る。
なんかとてもいい気がするがコスト面ではどうだ?



布を織るときに出た落ちた綿を圧縮して作った工業用フェルトの服。
先ほどの草の人の別作品。

《気配 - 存在》 吉本 天地


21_21 DESIGN SIGHTはいつもデザインとアートの境界線上を行ったり来たりしながら世界の様々な問題の解決方法のヒントを与えてくれる。
今まで気付かなかったことや見て見ぬふりをしてきたことなども含め、もう少ししっかりとアンテナを張れば見えてくることもまだまだたくさんあるはずだ。

自分一人では何も世界は変えられないかもしれないけれども、みんなの力を合わせれば少しでも世界を変えられるかもしれない。
そしてそこにデザインが加わることでより美しく世界を変えることができるはず。
その過程はきっと果てしなく泥臭いだろうが、それをスタイリッシュに提示してくれる。

私にも何かできるかもしれない。
もっと想像力を膨らませよう。
もっと美意識を高めよう。
21_21 DESIGN SIGHTの企画はいつもそんな前向きな気持ちにさせてくれる。



【美術展2024】まとめマガジン 

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