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【美術展2024#53】徳川美術館展 尾張徳川家の至宝@サントリー美術館
会期:2024年7月3日(水)~9月1日(日)
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将軍家に連なる御三家の筆頭であった尾張徳川家に受け継がれてきた重宝の数々を所蔵する徳川美術館。家康の遺品「駿府御分物」をはじめ、歴代当主や夫人たちの遺愛品、刀剣、茶道具、香道具、能装束などにより、尾張徳川家の歴史と華やかで格調の高い大名文化をご紹介します。屈指の名品として知られる国宝「源氏物語絵巻」と、三代将軍家光の長女千代姫が婚礼調度として持参した国宝「初音の調度」も特別出品される貴重な機会となります。
※展示室内写真撮影禁止だったので本記事の写真は全て公式図録より
・太刀 銘 長光 【国宝】
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先日「超・日本刀入門」を鑑賞して少しだけ日本刀に詳しくなった私は「フムフム、荒々しい波文が素晴らしいですな」などとそれっぽい感想を述べてみたりする。
織田信長が所持し本能寺の変後に明智光秀が接収し、紆余曲折を経て徳川将軍家へ伝わり、やがて尾張家へ渡ったとのこと。
刀そのものが素晴らしいのは当然だが、その来歴も華々しい。
逆にいうと同じモノでもその来歴が全く空白で刀単品だけだったら、どんなに素晴らしい出来でもやっぱり国宝認定はされないのだろう。
そう思うと価値の本質ってなんだろうなあと改めて考えてしまう。
・石首魚石入蠟色塗刀拵
・石首魚石入蠟色塗脇指拵
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工芸的な視点で見ると刀そのものよりもどうしても鞘や柄の細かい装飾の方が気になってしまう。
しかし調度品までいちいち素晴らしい。
細かい部分まで本当によく作り込んであって感動する。
・唐銅飛龍形百目大筒
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武器としてみると何の効果もない装飾なのだが、細かいところまでムダに作り込まれていてなんだかばんばん玉をブッ放したくなる。
・紫地鳳凰文長絹
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能で天女の羽衣として用いられた長絹。
先日見た村上隆の朱雀の元ネタになっていそうなデザイン。
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・秋の蒔絵十種香箱
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香を当てる遊びに用いた道具一式。
贅沢極まりないな。
・銀檜垣に梅図香盆飾り
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香木をたいて香を楽しむための道具一式。
贅沢極まりないな(2回目)。
・松橘蒔絵貝桶・合貝
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いわゆる「神経衰弱」的な遊びを行うための道具一式。
贅沢極まりな…(しつこい)
・純金葵紋蜀江文皿
・純金葵紋牡丹唐草文盃
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純金の皿。
ぜいたk(モゴモゴ)
・箏 銘 青海波
・琵琶 銘 松虫
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細かいところまでとことん凝りまくっている。
何名の職人でどのくらいの時間をかけて作ったのだろう。
・初音絵巻旅櫛箱 【国宝】
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三代将軍徳川家光の長女千代姫が数え三歳で尾張家に嫁いだ際の婚礼調度品のひとつ。
源氏物語の一説を元ネタにして作られた超絶技術と贅沢の粋を極めた逸品。
その来歴もモノそのものの出来栄えもまさに国宝に値する。
素晴らしい。
・源氏物語絵巻 柏木(三) 【国宝】 部分
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源氏物語(絵巻)が後世に与えた影響や日本史においての重要性はもちろん理解するのだが、美術畑出身の私としては文脈や来歴やストーリーよりも、まずはやっぱりぱっと見で誰でもわかるようなモノとしての強烈なインパクトが欲しいんだよなあ。
そう考えるとどうしても書とかは弱いのだ(私感)。
(もちろん誰が書いたかとか、何が書いてあるかとかは重要な要素だとは思うのだが)
しかしさすがは徳川家ゆかりのコレクション。
素晴らしい品がゴロゴロあった。
そして貴重なコレクションが散財しないように一括でまとめるため財団や美術館を設立するという義親氏の先見の明も素晴らしい。
財閥や企業系コレクションにも言えるが(色々な理由や大人の事情があるにせよ)倉庫の奥深くにしまい込まずに広く一般に展示公開してもらえるおかげで、結果的に私のような庶民でもかつての王や将軍や皇室の逸品の実物を拝むことができるのはやはりありがたき幸せ。
そして私は【国宝】とか【世界遺産】とかの権威ある文言に引っ張られすぎずに自分なりの価値観や美意識ももっと大切にしなければと思った。
(知識のインプットもしなければ…)
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