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オールモーストロマネコンティを飲む。 〈フランス/ピノノワール〉
前回の記事では、楽しかったますたや春のワイン祭り🌸についてレポートしました!楽しさを共有してくださったみなさん、ありがとうございました🥰
ところで、実はこのお祭りには、2本の3000円ワインを忍び込ませていたんですよね、あれですよサブリミナル効果ですよ。
サブリミナル効果(サブリミナルこうか)とは、意識と潜在意識の境界領域より下に刺激を与えることで表れるとされている効果のことを言い(中略)、閾値以下の刺激によって生体に何らかの影響があることである
ふふふ… 3000円ワインの民、抜かりない。
美味しい3000円ワインを、意識と潜在意識の境界領域に差し込んでいくことで、生体が3000円ワインを購入するよう仕向けているんですよ抜かりない。
今回の3000円ワインは、どちらも赤ワイン🍷
まずはその2本のうち、ルイ・ジャドのソンジュ・ド・バッカス(フランス/ピノ・ノワール)について、ご紹介いたします!🥰
さて、こちらのワインを手に入れたのは、4月6日から10日まで東京大丸にて開催されていた、ワールドワインバザールの会場でした。
ますたや家はこの日、翌週のワイン祭りのための、ワイン仕入れ行脚という #ワ活 の最中でした。
その途中に立ち寄ったのが、こちらのワールドワインバザールです。
何を隠そう、わたし、百貨店で開催されるワインの販売会が大好きなんです!
百貨店で開催されるワインの販売が好きでよく行くんだけど、いつかの『世界を旅するワイン展』のときたまたま地震があって、伊勢丹スタッフが「みなさん離れてください!広いところにいてください!できればワインを支えてください!」って声かけてて、なかなかよかった☺️(チェコワインを支えました)
— 3000円ワインの民│ますたや (@3000wine_tami) April 10, 2022
伊勢丹三越で開催される、年に1度の『世界を旅するワイン展』とか、地元のそごうの催事場でおこなわれる『チーズ&ワインマルシェ』とか。
大阪の『阪神大ワイン祭』には、この2年間オンラインの開催でひとしきり楽しませてもらいました。
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お買い得なワインや、見たこともない珍しいワインに出会えることはもちろん、そのワインを輸入しているインポーターさんとお話できるのが、すごく好きなんですよね。
このワインを輸入しよう!と思った熱い思いや愛が伝わってきますし、知らなかったワイン産地の気候や地形、生産者のお話、そんなテロワールから生み出される聞いたこともない土着品種なんかを教えていただけると、ぐるっと会場を1周するだけで妄想世界旅行ができる気がするんです。
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「今日はワイン多くなるし、とりあえず1周まわって、ワイン祭りの1本だけ買って出ようか~」などと、夫婦で話しながら和やかな入場です(フラグ)
今回の3000円ワインであるルイ・ジャドを仕入れているのは、インポーターの『日本リカー』さん。
うちの近所のソムリエP氏に言わせると、「ネゴスものならせめてジャド」。
そんなアドバイスもあってわたしのなかでは、ルイ・ジャドは「ワイン界におけるユニクロ」と定義づけられています。
ビギナーにもわかりやすく、価格もお安く、しかも手に入りやすい。それがわたしのなかの、ルイ・ジャドの立ち位置。
今回もその「ユニクロ感」を求めて、スタンダードクラスのブルゴーニュ・ピノノワールを手に取る予定、でした。
ところがこの日、日本リカーさんから、「もう500円足せるなら、ソンジュ・ド・バッカスがいいですよ」とおススメいただいたんですよ。
ソンジュ・ド・バッカス?
ソンジュ・ド・バッカスは、ブルゴーニュ・ピノノワールに使われる葡萄と同じ葡萄を50%使っているのですが、
なんと残りの50%は、「ヴィラージュ(村名)と、プルミエクリュ(1級畑)」が使われているということ。
え、それってつまり、2分の1プルミエクリュ(&ヴィラージュ)味ってこと?
しかもこのソンジュ・ド・バッカス、「日本限定キュベ」ということで、あ~~~はいはい、そういうの、典型的な日本人って、弱いですよね~~~買います(典型的な日本人)。
日本リカーさんがおっしゃるには、ソンジュ・ド・バッカスをこの値段で出せるのは最後とのこと。
みなさん、ご存知でしょうか。
今年の4月からワインの値段、特にフランスワインの値段は一気に値上がりしていることを。
葡萄の不作や世界情勢、円安、船便のコンテナ事情など様々な要因が絡んでいるようですが、3月頃からワイン関連のひとたちに会うたび、みなさん暗い顔をしていたことが思い起こされます。
そしてみなさんん、亡霊のようにつぶやくのです。ワインは「今」がいちばん安い、と……
これまで周りがどんなに価格を上げてもお値段据え置き感のあった大手ルイジャド先生でしたが、さすがに今回の大波には逆らえなかったよう。
なんと割り当てになってしまうキュベもあるそうで(シャブリのスタンダードクラスが割り当てですってよ…)、ええっワイン界のユニクロこと、ルイジャド先生なのに…?!と、悲しみでいっぱいですよほんと世知辛いっす…
ということで、ソンジュ・ド・バッカスはここが売切れたら1000円値上がりするということで、迷わず2本買いました。
・・・・・?
ああ!ちがう!ちがうちがう!
馬鹿馬鹿、またやってしまった!
ワイン会用に買うだけって言ったじゃん!
なんで我が家のワインが増えてるんだ……!
日本リカーさん「大丈夫ですか? 2本じゃ足りなくないですか?」
たっ、足りてますーーーーー!!!(むしろはみ出てますーーー……ッ!)
「今日はワイン多くなるし、とりあえず1周まわって、ワイン祭り1本だけ買って出ようか~」
などと言って会場に入ったが最後、出てきたときには4本のワインを箱に詰めてうちに送っている恐ろしい場所でしたワールドワインバザール…… 来年も行きます……
ルイ・ジャド ソンジュ・ド・バッカス ブルゴーニュ・ピノ・ノワール 2016 [¥3,630]
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<ワインdata>
国:フランス(ブルゴーニュ) 種類:赤ワイン 品種:ピノノワール ヴィンテージ:2016 生産者:ルイ・ジャド インポーター:日本リカー
<バランス>
酸味:★★★☆☆ タンニン:★★★☆☆ 香り:★★★☆☆ (ただしグラスいまいちver)
今回の祭りにこちらを選んだのは、参加者のみんなにどうしても、「ブルゴーニュのピノノワール」を、飲んでもらいたかったからでした。
実はピノノワールって、美味しく飲むのがちょっと難しい品種だと思っています。
なぜそう思うかというと、わたしが昔、いまいちピンと来てなかったから。
わたしがワインの注文用に最初に覚えた言葉が「重い赤」でした。
レストランで「どんなワインがお好みですか?」と聞かれて、「重い赤が好きで…」と伝えると、だいたい美味しい赤ワインが出てきました。
年上の方とワインの話をするときに、「重い赤が好きです」と答えると、「いいね~!飲めるね~!」と相手が喜んでくれました。
果実味が豊かでタンニンしっかり、ドライフルーツの甘やかな香りとアルコールのボリューム感。
そんな「重い赤」の美味しさは、なんというか、わかりやすかったんですね。
ところが、転機はいつも、近所のワインショップから――
足しげく通う、いつものワインショップ。
置いてあるワインの幅は広いのですが、実は店長Pソムリエ、ブルゴーニュワインには一家言あるんです。
「そりゃ、赤ワインの最高峰はピノノワールですよ」
そんなことをさらりと言ってのけるP氏に、最初こそ「まだ我が家の舌が追い付いてないんで」なんて答えていたのに、
「自分はミュジニー派なんですよ。クラスで目立たない地味なメガネっ子が、メガネとったら超美人!みたいな、あるじゃないですか。俺しか知らないみたいな、守ってあげたい!みたいな、いいでしょ?」
なんて言われると、だんだん思えてくるんですよね、『え、そんなに美味しいの…?』って(洗脳)
でも、そこから「ピノノワールが好き」になるまでは、それなりに時間とお金がかかりました。
ワインスキーのみなさんなら経験していることでしょう、「ピノノワール、どれを飲んでも美味いわけじゃない」問題。
別に、まずいわけじゃないんです。ふつうにワインとして飲めるんです。
でもなんだか、ワイン好きな人々がこぞっていう「ピノノワールが最高峰」って、一体どういうことなのか、最初はピンと来ていませんでした。
これを知るには何本かの美味しいピノノワールと、数本の「ちょっと味のわりには値段が高かったかな…」というピノノワールを経る過程が必要でした。
もちろん、最初からピノノワール大好き!な方もいらっしゃいます。そんな繊細な味覚は、わたしの憧れ。
でも、そう「じゃない」ひと、たとえばかつての私にだって、「この道の先に違う世界が待ってる」と信じられるだけの、先達が欲しかったじゃないか…!
ということで、こんな機会に、むしろ自分で選ばない品種を飲んでみてもらうのもいいじゃないかと。今後のワインライフの布石にしてもらえたら最高じゃないかと。そんな思いで、選んだのがこの1本だったのでした。
めちゃくちゃ、めっっちゃくちゃ、おせっかいですけども…!
そんな背景を背負って登場しました、こちらのルイ・ジャド、ソンジュ・ド・バッカス。訳はバッカス(酒神)の夢、だそうですよかっこよ…!
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グラスに注いだ色あいは、濃い目ではありますがはっきりとルビーレッド。参加メンバーからも「へ~、色薄い~!」と声があがります。
やや濃い目のベリーの香りに、ちょっとスパイシーさも感じます。味わいはわりとしっかり系ですが、酸も綺麗でジューシーな印象。うんうん、さすがワイン界のユニクロ、ルイ・ジャド先生いい感じ!
味わいやすくて親しみやすい、でも「ちゃんとした」ブルゴーニュのピノノワール。
ただしこの日はグラスの用意が間に合わず、「ワイングラス」の形状のものは参加者のみなさんにお渡ししておりました。
さすがのルイ・ジャド先生とはいえ、ブルピノを普通のただのガラスコップで飲むのは、本当の印象とはちょっと違うと思われます。
これに関しては再度飲んで確かめてみようと思いますので、ぜひ続報をお待ちくださいませなんせ我が家にはもう1本ありますし。
▶ ということで、ちゃんとブルゴーニュグラスで飲んでみた記事はこちら。やっぱ味、違うんだよな~…!
――ちなみに。
「このワインは、あのロマネコンティと同じ地域、同じ葡萄でできてるワインなんですよ」とどさくさ紛れに話したら、
「えっ、てことは、オールモーストロマネコンティってことじゃないですか?」と、参加メンバーに言われました。
オールモーストロマネコンティ…
ルイ・ジャドのソンジュドバッカスは、オールモーストロマネコンティ……!(大声)
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それではまた次の #3000円ワイン か #ワ活 でお会いしましょう、3000円ワインの民、ますたやでした✨
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■ ますたやとは:
関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!
▶ 詳しいプロフィールはこちら!TwitterやInstagramもフォローお気軽にどうぞ♪
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