Wine Barやどり葉、オープンします!
2024年7月。
夢の「じぶんのお店」に向けた、さらなる一歩。六本木のカフェSunnyCarrieのなかに、ワインバーをオープンします!
▷ こちらのカフェの夜の部担当として営業をスタートします🌱
WineBar やどり葉 について
店名は、Wine Bar やどり葉(やどりば)といいます。
これは、「あまやどり、命がやどる、ヤドリ木」という、3つの言葉をテーマにしています。
これまで、シューイチでワインとおしゃべりを楽しむバーを開いて来ましたが、さらに夢に向かって一歩まえに進みます。
ただいまお店のロゴマークも、信頼できるデザイナーさんに依頼中。仕上がりがたのしみ!
みなさまもお気軽に、「やどりに行こうぜ!」とご斉唱ください🥂
やどり葉の場所
お店は六本木駅から徒歩5分。立ち並ぶ高層ビルのあいま、とあるマンションの1階にそっとたたずむ隠れ家みたいな場所にあります。あったかい姉妹カフェSunny&Carryの、夜の部を担当することとなります。
これまでWine Bar310さんが大切に営業されてきたこの夜の部担当を、ありがたく引き継がせていただくことになりました。
なお、佐藤さんはこの場所を飛び出して、あらためて「じぶんのお店」をオープンされる準備中です。ぜひ今後の発表を楽しみにお待ちください。きっと美味しいご飯が食べれるぞ〜〜…!!
やどり葉ごはん
お店はカウンターが5席と、テーブル席が3卓。飲食業に慣れていないわたしにとっては、ちょっと大きな箱です。実はお話をいただいた時はかなり悩みました。
特に心配だったのが、お料理のこと。この席数のお客さまをお招きするには、どう考えてもお料理が欠かせませんでした。
そこで、素直にプロに教えを乞うことにしました。ただいまわたくしますたや、今治のワインバー・ブルーノのシェフ青野さんに弟子入して、絶賛お料理修行中です。
そうやって、悩みながらもとにかく目の前の課題をひとつずつクリアしていくうち、なぜだか覚悟が固まってきたから不思議です。というか、もしかして、お料理ってすごく楽しいのでは………?!
料理を学ぶことはオペレーションを学ぶことであり、同時にサービスとはなんたるかを学ぶことでした。青野さんからは料理のことだけではなく、本当にたくさんのことを教えていただいています。
みなさんが「やどれる」場所に必要な料理とは。サービスとは。そして、ワインとはーーーそんなことを考えながらの、修行の日々。幸福です。
やどり葉の営業時間
最初はこんな形で始めてみます。
営業時間に関しては、じぶんができることと、お客さまからのご希望のバランスをみながらだんだん調整していきます。その都度SNSでもご案内いたします。いつでもお気軽にご連絡ください!
▶Wine Barやどり葉Instagram
バーテン修行期間にはいります
ところで。
7月のオープンまでのあいだに、もうワンステップ、修行をさせていただけることになりました。
中野にある超素敵なワインサロン、『旅の連れ』さんにて1ヶ月間お手伝いさせていただきます!
旅の連れさんは、わたしの憧れのワインバーのひとつ。
ワインのセレクトも店主せなさんの手料理ももちろんですが、なによりもせなさんとお客さまの温かな関係性が本当に心地よいのです。『ああ、わたしもこんな場所を作っていきたい…!』と思える目標の場所でもあります。
こちらで、6月の火曜日〜土曜日の夜20:00から終電までのあいだ、お店の切り盛りのお手伝いをさせていただきます。旅の連れさんとしては、周年で賑わう1ヶ月間とのこと。たくさん乾杯して、ともに駆け抜けていこうと思います!
わたしのお友達のみなさまも、ぜひこの機会にお越しくださいませ✨
葉っぱの暖簾分け
さて。
店名の「やどり葉」はそもそもわたしの造語ですが、この「葉」の部分、実はわたしが現在も働いている、精神科クリニックから正式に「暖簾分け」してもらいました。
飲食店なのに、医療機関からの暖簾分け?
と、ちょっと不思議な経緯をもつこの店名。この名前には、わたしがお店を持ちたいと思うようになった背景のストーリーが詰め込まれています。
ここから先は少し、長い話になります。
というわけで、これもなにかのよしみでございます。もしよかったら、問わず語りが好きなバーテンのひとりごとと思って、時間の許す限りお付き合いくださいませ。
心理士としてのキャリアとつまずき
わたしは社会人になってからの10年と少し、臨床心理士として医療現場で働いてきました。専門はこどもと親。生きることが少しだけ不器用な彼や彼女らと一緒に、泣いたり、笑ったり、汗をかいたりしながら、プロフェッショナルとして誇りを持って仕事してきました。
そんな折、コロナ禍による強い規制が医療現場を直撃します。
病院のなかでは専門家のわたしも、一歩外に出れば自由を心から愛するただのいち市民でした。わたしはそのあまりに強い制限に耐えきれず、好きだったはずの仕事のことを愛せなくなっていきます。
その頃のわたしを支えたのが、ワインでした。ワインはわたしに世界の多様さを、世界の広さを、そして、違いを許容することの尊さを教えてくれました。
いつしか、もっとワインを知りたい、もっとワインのそばにいたい……と願うようになったわたしは、それまでのキャリアに背を向けて、なかば逃げ出すようにワインの世界へと飛び立ったのでした。
医療現場から、ワインの現場へ
さてそんな、どこの馬の骨かもわからない、まったくゼロ状態のわたしを拾ってくれたのが、現在の仕事場であるブックロードワイナリーでした。ここでワインとともに生きる日々がスタートしたのが、2023年3月のこと。
ブックロードでは、ワインにまつわるさまざまな仕事を経験させていただきました。醸造はもちろん、販売や接客、イベントの運営や畑のお手伝いーーでも、結局わたしがいちばん好きだったのは「店頭でのお客さまとのおしゃべり」なんだと気づくまでに、長い時間はかかりませんでした。
「母の日にはじめてプレゼントするんです」
「単身赴任の手土産に妻に持っていくんだ。はやく帰りたいよ」
「この子、大きくなったらここのワインを1番に飲むって決めてるんですよ!」
誰ひとりとして同じじゃない、小さくてかわいい日常。そこに溶け込む明るさを、切なさを、愛おしさを、ここで聴かせてもらえる幸せ。まるで都会の灯火みたいなこの場所に癒やされていたのは、ほかでもない、わたし自身だったのでした。
こうしていつしかわたしは、わたしの中に生まれた想いに気づかざるを得なくなっていきます。たぶんわたしが好きなのは、ワインそのもの、だけじゃない。それを介して生まれる場所、そこで交わされる目に見えないほどの小さな痛み。結局わたしが好きなのは、ワインの向こうにいる「ひと」なんだ、ということにーー
市井のケアの文脈
たとえば仕事でボロボロになった帰り道に、八百屋のおばちゃんに優しくされてハッと人間に戻る、みたいなことってあるじゃないですか。
行きつけの美容院でふと「そういえばこの前言ってたあの話さ…」って言われて、え?覚えててくれんだ、ってほんのりあったかい気持ちになるとか。
たぶんわたしたちって、そうやって少しずつ「わたし」個人として大切にされて、また明日を生きていくんだと思うんです。誰でもいいわけじゃない誰かに、ときどきでいいから、ちゃんと大切にされたい。
そういう場所がこの世界のなかにあると、ちょっとだけ強くなれるんじゃないか。これをわたしは、市井(しせい)のケアと呼んでいます。
それぞれのオトナたちにそんな場所があるといいし、誰かにとってのそんな場所に、WineBarやどり葉がなるといい。そう願って、わたしのもうひとつの顔である医療畑の所属先に暖簾分けをお願いしました。
たぶん、わたしが人生を通してやりたいことは、今までも、これからも、変わらない。つまり、わたしがやりたいのは八百屋のおばちゃんムーブ。そこに来ると大切にされて、ちょっとだけ元気になれる。そしてまた、明日を生きていく。そんな、オトナのための放課後のグラウンドをつくりたいと思います。
オープン日
というわけであらためまして、2024年7月2日(火)18:00〜 WineBarやどり葉、オープンします!
ご予約もうけたまわりますので、ますたやの各種SNSからお気軽にご連絡くださいませ。美味しいワインと美味しい料理、そしてご機嫌な空間をご用意して、みなさまのお宿りをお待ちしております!
さあ、1度きりの人生、わたしも引き続き楽しんで行きますよ〜〜〜〜!!!